68.恋バナ ページ20
「Aちゃんって、
ぶっちゃけ玲王くんのこと好き?」
「…っっ、」
飲んでいたお茶を吹き出しそうになったのを必死に堪える。
「…ま、まあ…うん。」
図星なんだけど。
ここまで来たら私は嘘がつけない。
「マジ!?Aちゃんもやっぱり乙女だね〜♪」
「…だって、仕方ないじゃん。」
あんなの好きにならないほうが無理だよ…
「玲王くんにあれだけ愛されてたら、
そりゃあ好きになっちゃうよね〜。」
「あ、愛されてる?」
「愛されてないと言うなら、
先日のキスはどう説明するんですか〜?」
そうだ、
あの時思いっきり夏ちゃんに見られてたんだ…!
「…み、見るからにあちらは慣れてらっしゃったと思うけど…」
「いや、どう見ても慣れてなかったでしょ。」
ここでそれを認めてしまったら、
ホントに調子に乗っちゃいそうだから。
今の私でさえも、自惚れているようにしか思えないし。
それだからなのか、
ついつい玲王の気持ちを疑うような言葉しか出てこないのだ。
ごめんよ玲王。
「もう付き合っちゃいなよ〜。」
「うーん。」
そういうわけにもいかない。
タイミングを間違えたら、
玲王や私の歯車みたいなものが色々狂う気がする。
「まだかな…。」
「そっかー。」
まだっていうか、
たとえ玲王の夢が叶ったとしてもさ。
その時までに、玲王に好きな人ができたら
私達は一緒になれないわけで…
そう考えると
玲王と付き合うのはほぼ無理だと思う。
「ん〜、じゃあ凪くんはどうなの?」
「…凪くん?」
どこから凪くんが出てきたんだ。
「Aちゃん、凪くんとも仲いいじゃん。」
「いや、そんなことはないけど…」
確かに、
玲王の次に話せる男子といえば彼なのかも。
「えー?
でも凪くん、絶対Aちゃんに気があるよ!」
「うっそだ。
あの子絶対『恋愛なんてめんどくさ〜い』とか言うタイプだよ。」
実際恋愛は面倒くさいものなんだけどね。
多分、付き合う前よりも後のほうが面倒くさい。
凪くんは何も考えてなくても頭は良いから、
そういうことはちゃんと理解しているんだろうな。
「私だけじゃなくて、
夏ちゃんのことも聞きたい。」
「えー、私?」
その夜は意外と盛り上がった。
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照山紅葉(プロフ) - むぎちゃさん» わ〜!!ありがとうございます!滅茶苦茶嬉しいです🥲今後とも宜しくお願いします〜! (2月16日 20時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - 凄く面白くて最初から一気見しちゃいました(笑)これからも応援していきます! (2月15日 21時) (レス) @page19 id: 2c26ffe894 (このIDを非表示/違反報告)
照山紅葉(プロフ) - 咲夜(さくや)さん» ありがとうございます!波が激しくてすみません、引き続き頑張ります💪 (2月4日 10時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(さくや)(プロフ) - 更新頑張ってください (2月3日 20時) (レス) id: d8724d6f23 (このIDを非表示/違反報告)
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