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9.お礼 ページ9

朝のHRも始まろうとしているので、


皆がそれぞれの席に戻っていく。

 





やっと私も、自分の席に戻ることができた。

















「さっきはゴメンな、


人多くて五月蝿かっただろ。」











椅子に座った私に隣から話しかけてきた玲王。












「ううん、玲王の友達が多い証拠だよ。



それに…。」











あんな状況でも自分に気がついてくれて嬉しかった。











そんなことを言えば、



貴方はなんと言うだろうか。













「…それに?」




「ううん、なんでもない。」




「なんだよ、気になるんだけど?」





「た、大したことじゃないから…!」











納得いかないような表情で私を見つめる彼。





 





「あっ、そうだ。


昨日練習に付き合ってくれたお礼がしたいんだけど…。」








彼の気を逸らそうと、


別の話題に切り替える。







「お礼とか別にいらねぇよ。


俺がただやりたくてやっただけだし。




それに、あれは全部お前の努力の結果だから。」














「ううん、


リフティングなんて全くできなかったし、

一人で練習とかちょっと寂しかったの。




でも玲王が沢山教えてくれて、


沢山褒めてくれて、一緒に居てくれただけで嬉しかったから。





お礼くらいさせてよ。」








お礼とは言っても、そんなに大したものではないし。


別に、気に入らなかったら捨ててもらっても構わない。







私は、自分のバッグから、


透明な袋でラッピングしたお菓子を取り出す。







「お菓子作り、得意ってわけでもないし、


こんな安っぽいのしか出来なかったけど…。」








クッキーとマフィンが数個ほど入ったそれを、


おそるおそる玲王に差し出した。








「…あ、別に、食べなくてもいいし、


不味かったらどっかそこら辺に捨ててもいいからね!」



















「捨てるとかありえねぇよ。」














どこか優しい声でそう呟いて、


差し出した袋を受け取ってくれた。











「すげぇ嬉しい。
 
俺のために作ってくれたとか…。

しかも普通に美味そうだし。




ありがとうな。」











その本当に嬉しそうな表情を見たら、


こちらも思わず笑顔になってしまった。

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設定タグ:ブルーロック , 御影玲王 , 千切豹馬,凪誠士郎   
作品ジャンル:恋愛
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年12月31日 15時

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