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43.君のせい ページ43

別にいいのに。



私の周りは過保護な人たちばかりだ。









「…ごめんね、玲王。」


「いや、なんで謝るんだよ。」


「私が怪我したから…いっぱい迷惑かけて、心配かけて…。」









玲王は優しいから、


友達のこと、放っておけないんだよね。




沢山心配してくれて、


最初から最後までずっと手伝ってくれるんだよね。










好きな人がいるくせに。



















「…じゃあさ、












お前は何して欲しいんだよ。」


















「…私?」







突然の問いかけに、思わず聞き返してしまう。





「俺に手伝ってもらうのとか、心配されるのとか…



そんなに嫌か?」





「嫌なわけないよ…!」










「…なんで、


そんなに辛そうな顔してんだよ。」
















辛そう…?











腕の力が抜けて、



私の腕から松葉杖が滑り落ちる。













「…っ、おい!」





「…なんでって…。」















そんなの、決まってるじゃん…。

















「玲王が…












玲王が私に…優しいから…。」

















温かい気持ちになれるのも、



胸がずきずき痛むのも、



こんなふうに涙を流せるのも…。








全部、玲王のせいだ…。



















「好きな人いるくせに、



他にもっと大事なものがあるくせに!






なんでっ…私に優しくするの…?」















玲王が何を思ってるか知らない。


ただの善意だったのかもしれない。










それでも、





玲王が好きな私にとっては、



いい迷惑なんだ。















「…玲王は…



…優しすぎるよっ…。」
















その優しさが辛いの。












何やってんだ私、



昨日話を振ったのは私だって言うのに。


















「…っ、



ごめんね急に…。

もう行こっ…。」














地面に転がった松葉杖を拾おうと


しゃがみ込もうとした時、








突然腕を引かれた。



















ぽすん、と


彼の胸に顔が埋まる。



















「…お前だけって言ってんだろ、ばーか。」



















「…は?」













ぎゅっと力いっぱい抱きしめられる。



ここが外だとか、関係ないっぽい。











「…あんなこと言われたら、







もう期待するしかねえだろ。」

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設定タグ:ブルーロック , 御影玲王 , 千切豹馬,凪誠士郎   
作品ジャンル:恋愛
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年12月31日 15時

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