3.人気者 ページ3
「へぇ、美術部なんだな。
まだAの絵見たことないし、1回でも見てみたいかも。」
寧ろ私の絵を見たところで
御影くんも得はしないだろうに。
「うっし、それじゃあA。
また明日な〜。」
着替え終わったのか、スルッと席を立ち上がり
スポーツバッグを肩から下げる彼。
私に手を振れば、ゆっくり過ぎ去っていく。
「うん、部活頑張ってね。」
何気ないその一言が聞こえたのか、
彼は私を振り返り、
ニカッと眩しい笑顔を見せた。
翌日
「おはようAちゃん!」
「あ、おはよ〜。」
クラスの子たちはみんな良い子ばかり。
みんな仲が良い。
…まぁ、私の隣の席は人で埋まってるんだけど。
っておい、彼の隣だからと言って私の席に座るな。
「座れない…。」
「玲王くんの隣はいつもそんなかんじだよね…。」
近くの夏ちゃんの席に避難する。
「大体、何であんなに人が集まるの…。
確かに御影くん、話しやすくて凄く良い子だけど。」
特に驚くのは、集まっているのが男子だけじゃなくて女子も多いってこと。
廊下側の窓には数名の女子が窓から身を乗り出してこちらを覗いている。
「なんせあの顔だし、あの御影コーポレーションの御曹司だしねぇ。
成績優秀、スポーツ万能。
お金持ちともなれば、何も言うことないよね。」
「へぇ…。」
御影コーポレーション…聞いたことはあるし、相当有名なんだろう。
どうやらとんでもない人と隣になってしまったようだ…。
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)
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