20.甘え ページ20
全く『同じ』ではない。
あっちは友愛のつもりかもだけど、
こっちはもうとっくに友愛なんかじゃない。
だから尚更、
玲王よりもずっとそう思ってるよ。
「私も、玲王の役に立ちたい。
時間があるなら、少しでも良いから一緒に居たいし、
玲王のこと、もっと知りたいよ。」
まだ何も知らないから、
玲王のこと、これから沢山教えてほしいんだ。
「…そっ…か。」
俯いていて、顔がよく見えなかったけど、
どこか嬉しそうな横顔だったと思う。
「…俺のこと、沢山教えてやる。
だから、Aのことも教えてくれよ。
俺も知りてぇんだ。」
ニッといつもの笑顔を見せた彼に、
再び堕とされた気がした。
「凪ばっかズリぃし、
俺もちょっと甘えていいか？」
「ん？良いけど何を…。」
「ちょっとごめんな。」
彼の大きな手が、私の頭に回ってくる。
ぐいっと頭ごと引き寄せられ、
こてっ、と彼の肩に頭を預ける形になった。
「…っ！」
…こんなの耐えられるわけない。
距離が近すぎて、
玲王の匂いに包まれて、
心臓が保たない気がする。
「…髪、ふわふわだな。」
頭にあった手が
今度は髪に伸びてきた。
「Aの匂い、好きだわ。」
「…へ、変態。」
「ちげぇよ。」
私だけドキドキしているのが、
玲王にいろいろされるだけの自分が少し悔しくて、
彼のジャージをぐいっと掴む。
それに気がついたのか、
今度は肩ごと抱き寄せられてしまう。
「なんか…ズルいんだけど。」
「甘えてるだけだよ。
…つーか、お前も中々だろ。」
「何、玲王こういうの慣れてるの？」
「…。」
抱き寄せている腕と反対の手で
私の手を掴み、
玲王の左胸に当てられる。
「慣れてねぇからこうなってんの。」
私に負けないくらい、
ドクドクと彼の鼓動が伝わってきた。
下からちらっと覗けば、
唯一見えた耳が真っ赤になっていた。
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！今後とも宜しくお願いします〜！ (1月18日 7時) (
レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)
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