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その日も、今と同じだ
こうやって二人でいる時に
Aがくしゃみをして、轟が暖める
そして
「しょうくんは多分、自分の左の個性の事好きになれないよね
でも、私は好きだよ
暖かくてとても優しい。
だから、いつかしょうくんも自分の個性のことを好きになれる日がきたらいいな」
この頃には、Aも轟の家庭の事情を聞いていた
自分は好きだと伝えたかった
暖かくて優しい。
そんな力で、その個性も轟の1部で、そこを憎み嫌いなままでいるのはとても切ない
例え彼が自分の個性を許せなくても自分は轟の持った個性を受け入れたかった
誰かを傷つけるものではなくて、こうやって誰かの為に優しく包み込むようなことも出来るのだと
だからこそ自分は好きだと伝えたのだ
その日、轟は自分の個性の事をまだ好きにはなれなくても、少しだけ許せた気がした
あの日の彼女に救われた
いや、あの日だけではない
こうやって轟がAの為に自分の個性を使用するたびに、優しくて好きだと言ってくれる
それを聞く度に心が温かくなった
「しょうくんは、優しくて暖かいね
私、好きだよ
左も右も。だってしょうくんの力だから」
そして今日もAは伝える
そっと自分の片手を包む暖かい手にもう片方の手を触れ、どうかいつか轟が自分の力を好きになれますようにと願いを込めながら
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作者名：枯れ葉 | 作成日時：2021年11月29日 17時
