名脇役 (ページ9)

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「ごめんねジスくん。

沢山話聞いて貰っちゃった」

JS「ううん。

僕こそ引き止めてごめんね」

あれから下校時間になるまで

ジスくんは私の話を聞いてくれた。

ジスくんも色々教えてくれて、

お父さんの転勤で、

元々は韓国に住んでいたけど帰ってきたこと、

前までアメリカに住んでいたこと、

英語はなんとペラペラなんだって。

あの距離の近さはアメリカ育ち特有の習性だな、と理解した。

JS「家まで送るよ」

「え？いいよいいよ

もう遅いし」

JS「何言ってるの笑

遅いから送るんだよ」

どっち方向？と

ジスくんが聞いて、応えると

同じだ、と笑った。

駅に着いてから電車に二人で乗って

もう一度聞いた。

「駅から家までは結構長いから

本当に大丈夫だよ」

JS「なにー？

Aはそんなに僕と一緒にいたくないんだね」

「え？そんなこと言ってないじゃん…」

JS「あはは笑

冗談だよ冗談。

僕のせいでAが誰かにさらわれたりしたら嫌なだけだから気にしないで」

私のことなんて誰もさらわないよ。

私なんかよりも

まだこっちに慣れてないジスくんの方がもっと心配なのに。

「…あ、じゃあ駅までジョンハンくんに迎えに来てもらう」

JS「え？ジョンハンに？」

「うん、ジョンハンくん家隣なの」

きっと大丈夫！と

親指を立てるとジスくんは心配そうに眉を下げた。

JS「けど、……いいの？もう平気なの？」

「…あー、うん……

昔から一緒だから慣れてるし、それに…」

JS「ん？」

言わないでおこうかな、

少し照れくさいな。

「……ジスくんがそばに居てくれたから、

元気になれたの、かな」

そう、きっとあのまま

ジョンハンくんと一緒に帰ってたら

もっと傷ついてたかもしれない。

JS「……A、可愛いね」

「うん……

え、えっ？」

可愛い？？？？

そんな事、お母さんとお父さん以外の人に言われたことない……。

わ、わー…！！

恥ずかしい！

JS「じゃあジョンハンが来るまで一緒に待つよ」

「う、うん……」

私きっと、

凄く顔が真っ赤だ……。