名脇役 (ページ40)

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－同じなのに－ページ40

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JH「助走は4歩、

2歩目からだんだん左に体重かけんの」

力抜け！と背中を叩いたジョンハン君。

久しぶりに私にかけられる言葉。

どんな言葉でもやっぱり嬉しくて、

泣きそうになる。

JH「よし、そのまま真っ直ぐ！

わー！ほら！！」

ボールはいつもの私の

コロコロと転がっていくようなものじゃなくて、

ジョンハン君のおかげでなんとピンを全部倒すことが出来た。

だけどそんな事よりも、

ジョンハン君が私にそうやってしてくれるのが嬉しくて、

笑ってくれるのが、本当に幸せでたまらなかった。

「やったー！！

初めてだよ！生まれて初めて！」

JH「なんだよ～、今までのは嘘だったのか？ヘッタクソだったのに」

「ジョンハン君も初めはそうだった」

JH「でも今は天才。お前は今までも下手くそ」

うるさい！と

ジョンハン君の肩を叩くと、

前脚！なんて言いながら大袈裟に痛がるのがおかしくて、その場でケラケラと笑ってしまった。

JH「ほんと、

お前は俺がいなきゃなんにも出来ないんだな？」

「…………うん」

そうだよ、

私はジョンハン君が居なきゃ、ダメだよ。

あなたじゃなきゃいけない。

悔しいし悲しいけど、

本当にそうなの。

ベンチに戻っても

嬉しくてきっとニヤニヤしながらジョンハン君が投げるのを見ていた。

JS「……分かりやすいなAは」

「ん？」

ジスくんはそう言って、

一瞬悲しそうに私を見たあと、

すぐケロッと笑った。

JS「おめでとう、初ストライク」

「…ありがと！」

ほら、と手のひらを見せてくるから、

ハイタッチだ、と感じてその手のひらにパチンと手を合わせると、

大きな手にぎゅっと包まれる。

JS「……俺にもその顔もっと見せてよ」

可愛いから、と付け足した。

「…………」

また、きっと私顔真っ赤だと思う……。