名脇役 (ページ34)

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－傷つく事に慣れること－ページ34

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ジョンハンくんと喧嘩(？)をしたまま

２週間近く経ってしまった。

朝も私が先行ってるし、

帰りもスンチョルくんとジスくんの部活が終わるまで図書室ですごした。

こんな風にジョンハンくんを避けるのは初めてだけど、ジョンハンくんがイライラしてるのはわかっていた。

今日もカフェの製作に取り込んでいると、

JS「…ねえ、まだ仲直りしてないの？」

「……うん」

JS「くだらないよ2人とも…

正直に言うとお昼もすごく気まずくて困るんだけど？」

「だって…」

ジョンハンくんが…と続けようとすると、

ガラガラと開いた教室の扉と、

甘い声で私の大好きな人を呼ぶ彼女がいた。

JH「げ…」

YR「ジョンハンくん！

今年の文化祭私と回らない？」

イェリンちゃんは

いつも突然現れる。

ジョンハンくんを好きなのはわかるけど、

……私も大好きだから。

でもジョンハンくんさすがに

何年も何年もこうされると……なあ。

JH「悪いけど…………先約、っつうか」

きっと、

それはジヨンちゃんの事を言ってる。

YR「……まさかまたあのちび？」

JH「…ちび？」

イェリンちゃんの声が聞こえなくなったかと思えば、足音がどんどん近づいてきて

イェリンがこっちに来たんだということに気がついた。

振り向くより先に

イェリンちゃんがしゃがんでいた私を

力任せに立ち上がらせた。

そんな細い腕で、

そんな力があることに驚いた。

YR「あんた、いい加減にしてよ」

「へ？」

YR「ジョンハンくんの事独り占めしないでよ！」

イェリンちゃんは私よりも背が高い。

その鋭い視線に睨みつけ、見下ろされる。

独り占め……？

……私が？

ジョンハンくんのことを、

私がいつ、

独り占め、できたの？

いっつもジョンハンくんは、

ふわふわシャボン玉みたいに私の手からすり抜けていって、

捕まえられない。

……独り占めなんてできないよ。

YR「あんたみたいな何も無い人間が、

なんで無償でジョンハンくんに近づけるの？」