7#子犬 ページ7
お腹の方を見ると微かに動いているから息をしていることがわかる
でも身体はボロボロで、もしかして車に撥ねられた、なんて悪い予感が頭を過ぎる
首輪は特にしていなくて、誰かのペットが逃げてきたとも考え難かった
『…どうしよう』
生まれて此の方ペットを飼ったことがないせいで、動物の扱いが全くわからない
あ、でも昔なんか弟の竜生が亀欲しいなんて言って飼ってたような…
まぁ、亀飼ってたところで犬とは訳が違う
しかも、うちのマンションはペット禁止だから本当にどうすることもできなかった
でも、こんなに小さな命を見殺しにすることなんて出来なくて、もしここで私が助けなかったこの子は…
そう思うと居ても立っても居られなくて、気づいたらこの子を抱きかかえて
家に猛ダッシュで向かっていた
家に帰っても何をしたらいいかわからなかった私は
とりあえず近くにあった毛布に子犬を寝かせて水を用意する
『これ飲む…？』
そう言って水を差し出しても苦しそうな息遣いで呼吸するだけ
もう本当にどうしていいのかわからない…
でも、この子を助けたい…自分って本当に情けない…
そう思うと自然と涙が出てきて、もう頼れると言ったらあの人しかいなくて
幼馴染の湧に電話をかけた
「ん？どうした？こんな時間に。俺さっき集まりが終わって今帰ってるところ…」
『…湧。助けて…』
私は泣いてるし、電話をかけていきなりこんなことを言うもんだから
幼馴染の湧は、何か大変なことが起きたんだろうなって察しがついて
「わかった。すぐ帰るから待っとけ！」
そう言われてから切れた通話画面を眺め、私は下唇を噛んだ。
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ゆゆゆ - コメント失礼します。とっても面白くて続きが気になります！秋様にご無理のないペースで、これからも更新楽しみにしております！ (2022年1月18日 15時) (
レス) @page48 id: 13a3535e82 (このIDを非表示/違反報告)
秋(プロフ) - はるさん» はじめまして。コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。遅くなりましたが更新させていただきました！ (2022年1月10日 10時) (レス) id: 5cbc74ce20 (このIDを非表示/違反報告)
はる - はじめまして。更新楽しみにしています！ (2021年12月29日 22時) (レス) id: cd936318a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋 | 作成日時：2021年10月15日 15時
