【名探偵コナン×刀剣乱舞】不死ノ少女

５ 魂の器 ページ7

どこから探そう…とふと町内案内図が目に入る。

私の生まれた町とはいえ、流石にどこに何があるかだなんて覚えていない。

鶴丸と三日月が興味を引く所…

んー。と声を上げて考えていると


「お姉さん達どうしたの？」


子供の声が聞こえた。
振り返ればそこにはランドセルを背負った、メガネをかけた小学生の男の子が立っていた。


「もしかして、迷ってるの？」

『あー、うん。そんな所かなぁ』


特にあのじじいズだけどね。


「どこに行きたいの？僕が案内するよ！」

『本当？じゃあ、お願いしようかな』


うん！と大きく頷く彼に何か違和感を感じる。
じーっと彼を見ると不思議そうな目で私を捉える。


「お、お姉さん…？」

『……え？』

「どこ行きたいの…？」


何の違和感なのか特定しようとし過ぎた。
彼を怖がらせてしまったかもしれない…。


『そうねぇ……驚く事が大好きな人が行くとしたら何処だと思う？』

「…へ？」


メガネがずれ落ちそうな勢いで驚いている彼。
だが、顎に手を当ててうーんと考え始めた。


「主君、主君」


前田がワンピースを引っ張り私を呼ぶ。
考えている彼を横目に前田の目線に合わせて屈むと


「この少年、魂の大きさと体の器が釣り合っていません……主君と似ています。」


その言葉にハッとして彼を見ると、確かに魂の大きさと体の器が釣り合っていない…
違和感はそこか…と納得して、前田の頭を撫でてあげる。

でもなぜ彼はこの姿に？
この魂の大きさなら元は高校生くらいだ…なぜ。

神隠しにでもあったのだろうか？

なんて思っていると目の前の彼が口を開く。


「伝統工芸屋さんとかはどう？」

『…そこってコマとかマリとか売ってたりする？』

「うん！確か売ってたよ！」

「鶴丸さんならそこに居そうですね。」

『そうね…長谷部がいるから大丈夫だとは思うけど……』


三人で溜息を付けば、またもや彼は不思議そうな目で私を捉える。


「…じゃあ、案内するね」

『ありがとう、坊や。』


私の前を歩き出す彼。
それに続いて私達が歩き出す。

すると、人混みのせいか平野が対向者とぶつかってしまい、ふらっとよろける。


『平野…大丈夫？』

「はい、申し訳ありません主君。」


うーんと考えてからふと解決方法が見つかり、二人ににっこりと微笑むと、彼らは首を傾げる。

その二人の間に入って、それぞれの手を握って歩き出す。


『これなら大丈夫ね』


二人は花弁を出さないように嬉しそうに笑った。

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