【名探偵コナン×刀剣乱舞】不死ノ少女

１１ タダ食い ページ13

「おお、主。久しいな。」

「主殿！」

『……勝手にどこか行ったのは誰かな？』


何ヶ月ぶりの再開かのように話す三日月に対して、分かりやすく喜ぶ一期が私を見ていた。


「……お知り合いですか？」

『はい、ご迷惑をかけたようで。』


目の前の褐色肌で金髪が綺麗な世にいうイケメンな人に頭を下げた。


「それはよかった。そこの方が無銭飲食しようとしたので…」

『えっ！？』


彼が向ける目線の先には天下五剣様が高らかに笑っていて、その隣で項垂れている一期。


『それは本当に申し訳ありません！お代は払います！』


彼は苦笑いしながら、そのレシートを差し出す。
それを受け取って覗き込むと驚く金額。

桁を二つ間違えているんじゃないか？

なんて顔を彼に向ければ、堀川がいつもペカーと浮かべる笑顔を私に向けていた。
そんな彼に顔を引き攣らせて三日月を睨む。


『みーかーづーきー！！』

「すまんな主。つい欲しくなってな。」

「すみません主殿…三日月殿が金銭を持っていると言ったものですから…私も一緒に…」

『……一期まで…。』


こんな大金、主は持ってませんよ。と心の中で滝のような涙を流した。


『……すみません、今はこんな大金を持ち歩いてないので…明日必ず払いに来ます。』

「と言われましても…本当に払うかどうかは分かりませんし…」


困りきった顔で私の事を見下ろす彼。

私は咄嗟に持ち歩いているメモ帳に、本当はいけないけど本丸の電話番号を書いて彼の手の中に収めた。

その事に彼は目を丸くして、私とメモ用紙を交互に見つめる。


『私の家の電話番号です。明日返しに来なかったら、警察に連絡してもらって構いませんから。』

「…分かりました。」


すると彼は、あ。と声を漏らして


「僕は安室透です。名乗ってなかったので。」


申し訳ないと言わんばかりの目だ。


『Aです。こちらこそ申し遅れました。』


次の瞬間、安室さんの瞳が鋭くなる。


「つかぬ事を聞きますが、御三方はどの様な関係で？」

『ただの同僚ですよ。』

「同僚？Aさんは学生さんに見えますが…」

『良く言われます…童顔なもので…。』

「しかし、ただの同僚の勘定を払いますか？」

『……何が言いたいんですか？』


安室さんの後ろの二人が抜刀しそうな勢いで彼を睨んでいるもんだから、こちらも焦る。
三日月なんて細めていた目を開いていたのだから相当だ。


「ただの興味ですよ。」

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