９ 交戦開始 ページ11
しばらく鶴の後を追いかけていると、彼はいきなり立ち止まる。
そして、丑寅の方角を見ると指輪に手をかける。
その方向を見た他の皆も同様に指輪に手をかけていた。
『……遡行軍？』
「はい、かなりの数です。」
長谷部が静かに答えながら、指輪から本体を顕現
させる。
『……この人数だけで勝てる？』
「愚問だぜ？主」
「はい、何も支障はありません」
鶴、平野と順に答えて私に抜刀の許可を訴える。
『ここでは人目が付く。路地裏に誘き寄せた後、鶴丸は神域に引きずり込んで。他の皆も鶴丸の神域に飛びなさい。私も行きます。』
私の指示のとおりに全員が走り出し、路地裏の方へと向かう。
チラリと後ろを見れば、空には無数の遡行軍。
…一般人に見えていないのは幸いな事だが。
「主！開くぜ！」
『ええ！やって！全員の抜刀の許可を出します！』
鶴は振り返り本体を地面にトンと突くと、そこから数多の白い鳥の羽が舞い始める。
そしてその羽は追ってきた遡行軍と私達を取り巻く
次に目を開けるとそこにあるのは、幾つもの赤い鳥居と白い花。この世の物だと思えないほど美しい夕焼けだった。
正装となった前田と平野と長谷部、そして私が彼の神域で遡行軍と対峙している中、鶴の姿はどこにもない。
ここは彼の
故に此処での絶対は鶴丸国永となる。
目の前の遡行軍が私に目掛けて刀を振り下ろすが、その刀は見えぬ何かに弾かれた。
「驚いたか？ここは俺の神域だぜ？……勝てると思ったのか？」
どこからともなく響いた声は次第に私の前から聞こえ始め、スゥッと正装の鶴が姿を現した。
その片手には本体を持ち、彼から染みでる神気に服と髪はなびいていた。
彼は私に聞こえる声で、下がれと言った。
私は頷き素直に長谷部たちの元へと後退する。
「長谷部、主を任せたぞ」
「無論だ。……貴様こそぬかるなよ？」
「当たり前だ」
鶴は唇を端から端へと舐めると目をカッと見開いた
「さあ！大舞台の始まりだ！」
その言葉が合図となり遡行軍との交戦が始まった。
鶴をすり抜けた遡行軍が私を目掛けてやってくるが、すかさず長谷部が合間に入り刀を振るう。
「押し切る！！」
それに続いて前田と平野も刃を交え始めた。
「いきますよ！」
「容赦はしません！」
それでも数が多いようで、数体がすり抜けて私に詰め寄る。
「主！！」
長谷部が私に向かって叫んだ。
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朧月(プロフ) - 名無しさん» 当時の私が設定で考えていた事は、この不死ノ少女が続編に行く前は、2017年生まれであっても現在の西暦は伏せていたためそのようにしました。なので、続編では初代がコナンに本当の歳を話して西暦は明らかになっています。 (2018年11月17日 12時) (
レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 年齢不詳なのに生まれた年が2017年の設定なんですね (2018年11月16日 23時) (レス) id: 29bc82e604 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かなみさん» 初めまして！ありがとうございます！！これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^-^) (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ミッテさん» 大好きと言って頂きありがとうございます！そうですね、二人は何でもかんでも組織の人間って考えるのを直すべきですよね笑 (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 初めまして…このお話大好きです続きを楽しみにしてます。誤解が早く速やかに解けますように（笑） (2018年5月2日 15時) (レス) id: 48cf8ea98d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2018年4月15日 23時
