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4 チビマフィア ページ6

その後、Aも用事がある。と言って店を出た。
ナオミがどうしても連絡先を教えて欲しいと強請るから、Aは潔く教えた。

彼らの背が見えなくなった時、Aの表情は無になった。


『会える…か。いや、会いたく無いンだけどね』


疲れた。そう思いながら彼女はポートマフィア本部へと足を進める。

下手に絡まれた女子高生を助けなければ良かった。と後悔の雨に打たれているA。

ナオミはともかく、あの谷崎と云う男にはあまり近づかないほうがいいな。
何がきっかけで太宰に勘づかれても可笑しくない。

と、先程とは打って変わり心は冷えていた。

ようやくたどり着いたビルに入ろうとすると、中からは見覚えのある帽子が目に入る。


『あれ、中也じゃん』

「嗚呼、手前か」

『これから仕事?』

「そンな所だ。暫く留守にする」

『へーへー。お気をつけて、幹部殿』

「相変わらず可愛げねェな、手前」

『それはどうもありがとうございます』


手をヒラヒラと振ると、彼と入れ違いにビルに入るA。
中也は、彼女の背を見て小さく溜息をついた。

彼氏なンて出来たら、少しは丸くなるのだろうか。
と非現実的な事を思い浮かべて。

Aは更衣室に着くと、制服を脱ぎ、いつもの黒の格好へと着替える。
そして、最上階の首領の部屋へと向かった。

昇降機(エレベーター)の中で、頭や肩を回し、今日一日の凝りを和らげる。

チンッと最上階をつげる鐘が鳴るや否や、Aはズカズカと正面の大きな扉を目指す。
両脇に立っていた、上級構成員は綺麗に直立しAに頭を下げた。

そして、その大きな扉を開いた。

中へと足を踏み入れると、後ろで閉まる扉の音。
目の前には、足を組みヨコハマの街を見下ろす、首領の姿。


首領(ボス)、岸A、只今帰還しました』

「遅かったじゃないか」

『申し訳ありません』


頭を下げるAに、慈悲深い笑みを浮かべる森。
その彼にAが問う。


『以前仰っていた、私に任せたい任務とは何でしょうか?』

「うん、人虎探しだよ。

『例の…虎ですか』

「そう。いくら構成員が探して見つけても、何故か何処かに消えてしまうんだ」


幹部である君なら任せられるよ。
と腕に顎を乗せ、笑顔の森。だが、どこか不満そうだ。


『では、早速取り掛かります』

「……A、二人だけの時は固くならなくていい。何故なら君は、私の」








最愛の娘なのだから。

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作品ジャンル:アニメ
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マナ(プロフ) - とても面白かったです!!続きがすごく気になる…頑張ってください!応援してます!! (2020年8月25日 19時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かりんとうさん» こんにちは。楽しみにして頂いてありがとうございます...ただ、中々更新出来ず申し訳ないです(汗) (2019年5月21日 8時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - こんばんは、とても面白くてこの先に広がるこの作品をとても楽しみにしています!これからも頑張ってください!!! (2019年5月7日 21時) (レス) id: f31ecb66db (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 音奏さん» その様に言って頂きとても嬉しいです(^-^) 更新頑張ります。 (2019年5月1日 20時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
音奏 - このような、素晴らしい作品を作れるなんてとても凄いです。続き、楽しみにしています。 (2019年5月1日 16時) (レス) id: 0e776977f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/  
作成日時:2019年4月29日 17時

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