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『場所はそうだなァ……確か、ビルヂングに囲まれた袋小路の場所があるよね?そこに誘い出して。』
「分かりました。…しかし、岸幹部。もし、人虎ではなく戦闘向けの社員が出向く事になった場合は、どうすれば良いでしょうか?」
『大丈夫、それは絶対にない。張り込みなら戦闘なンていらないし、むしろ本当に新人向けの仕事内容だよ。付いてくるとしたら、非戦闘員だよ。上手くやれなかった場合の尻拭い役でね。』
「…そうですか」
安心するような言葉や、説明がほしかったのではない。
戦闘員が来た場合の対処法を聞きたかったのだ。
その不満がAに伝わったのか、彼女はクスリと笑う。
『そンなに不安なら、万が一のために小型の機関銃持っていく?』
「許可を頂けるのならば」
『ただし、非戦闘員なのに初めから乱射するのは禁止。人虎は無傷で捕獲と聞いてるから大丈夫だとは思うけど』
「っはい。肝に命じておきます」
急に声色が低く変わった幹部に、樋口は背筋が一瞬凍った。
この人を怒らせたらどんなに恐ろしいのだろうか。と一人震える樋口。
「僕は何をすれば」
『龍は、その袋小路から一番近い交番に爆弾
「承知」
『終わったら電話して。私も近くにいるから』
コホッと咳き込みながら頷く芥川。
『武装探偵社員の情報は10258-23-5のファイルに保存してあるからちゃンと見ておいてね。私からは以上。何か質問は?』
スッと手を挙げる芥川。
『何かな』
「明日の任務、我々二人のみの作戦でしょうか」
『とりあえず、明日は二人だけ。明日も失敗したら…』
どうしようかな。と考えていると芥川が彼女の言葉を遮るかのように声を発した。
「その場合は、僕ら、遊撃部隊にお任せ頂けないでしょうか?」
『なぜ?』
「岸幹部の手を煩わせるような内容ではないかと。」
『…そンな回りくどく言わなくてもいいよ。あの人がいると知っているから、自分の手でやりたいのでしょう?』
「…然り」
『まぁ、いいでしょう。でも、その場合は私、一切責任は追わないから』
深く頭を下げると、「失礼します」と云って樋口と共に会議室を後にする彼ら。
扉が閉まったのを見届けると、Aは大きな溜息をついた。
『龍があの人に勝てるとは到底思えないけどね……これも成長のためと思えば、いい刺激になるかな』
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マナ(プロフ) - とても面白かったです!!続きがすごく気になる…頑張ってください!応援してます!! (2020年8月25日 19時) (レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かりんとうさん» こんにちは。楽しみにして頂いてありがとうございます...ただ、中々更新出来ず申し訳ないです(汗) (2019年5月21日 8時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - こんばんは、とても面白くてこの先に広がるこの作品をとても楽しみにしています!これからも頑張ってください!!! (2019年5月7日 21時) (レス) id: f31ecb66db (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 音奏さん» その様に言って頂きとても嬉しいです(^-^) 更新頑張ります。 (2019年5月1日 20時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
音奏 - このような、素晴らしい作品を作れるなんてとても凄いです。続き、楽しみにしています。 (2019年5月1日 16時) (レス) id: 0e776977f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/
作成日時:2019年4月29日 17時