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「…え？」
初代の唐突な言葉に鏡花は目を白黒させる。
『じゃなかったら魂だけこちらに来ることは不可能だろうし。きっと何かの拍子で魂だけ抜けちゃった…という所かな。』
「帰る方法は…」
『うーん…時代が違ううんぬんよりも、生きる世界自体が違うからね…』
初代の言葉に肩を下ろす鏡花。
それを見た初代は、その姿をみて何かを決心した。
『一か八か…頼むだけ頼んでみますか。』
隣の安定に、後はよろしく。と言うと焦った様子でと目に入る大和守。
だが、聞くわけもない。
一方の鏡花は何をするんだ？と不思議そうに初代を見つめる。
パンッと手を合わせると、呪を唱え始める初代。
『天津神にかしこみかしこみ申す。我は汝の加護にある者。汝は我を救う者。我が身体を御身に。力を貸していただきたくかしこみかしこみ申す。』
すると、前髪の間から覗く初代の金の瞳が怪しく光出した。
「何用だ。」
「うわぁ本当に来たよ。」
「…ほぅ。面白い付喪神がいたものよ。……ああ、なるほど。それで妾を呼んだのか。」
「察しが良くて助かります。」
先程の初代と一変した姿を見て、鏡花は目を白黒させる。
「まぁ、妾にかかれば元の世に戻す事も出来よう。」
「本当に！？」
「だが、真に良いのか？その身体、お主と魂と大和守の魂が上手く同調しておる。故に、規格以上の力を振るえたのだ。元の世に戻れば、その力は使えぬようになる。それでも帰りたいか？童よ。」
「…はい！」
目を背けず、真っ直ぐな瞳、迷いのない鏡花の声に、天照大神は口角を上げた。
欲に走らぬとは、面白い人の子もいたものだ。と上機嫌な天照大神。
「手を出せ。」
鏡花の出した手を取ると、驚いたような目をする彼女。
「ほぅ。これは面白い。そなた、元の世での能力そっくり持ってきているではないか。」
「…え？」
「それに加えて他の能力まで…帰って正解かもな。今頃皆が力を失い喚いている頃だろう。」
天照が口角を上げた刹那、鏡花の体は金色の光に包まれた。
そして、本来の鏡花の身体と大和守安定の身体が分離した。
「そうか、それが君の本当の姿なんだね。…確かに、僕だったら受け入れちゃうかもしれないな。」
頬を掻きながら笑顔を浮かべる安定。
「元の世にお戻り。さらばだ。」
優しげな彼女の瞳を見た刹那、鏡花は静かに涙を流して、微かにありがとう。と言った。
そして、瞬間移動したかの様に鏡花は消え去った。
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都花 - ｢五人は仲良く手を繋ぐと、眩しい程の光の中へと消えていった｣で涙がが出た…この話とても好き…！ (2020年8月31日 23時) (
レス) id: e0ab5d8073 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 鬼滅とコナンと刀剣のクロスミックスかぁ。面白い (2020年4月28日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ましろさん» リクエストありがとうございます。期待に添えるように頑張ります(^-^) 本編の方も何周もして頂きとっっても嬉しいです！ありがとうございます、更新頑張ります！ (2020年1月15日 0時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - リクエスト失礼します。もしもの話で「天国で５人が再会したら」と「りくやが本丸に遊びに来たら」という内容のものをお願いします。 本編の方も何周も読みました。とっても大好きです。いつまでも更新楽しみに待ってます。よろしくお願いします。 (2020年1月12日 10時) (レス) id: 1d5253b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます！頑張って更新します(｀▽´) (2019年12月18日 22時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2019年4月29日 15時
