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『結衣、ちょっと外してもらってもいい？』
「は、はい。分かりました。」
『話が済んだら呼ぶわね。』
結衣は綺麗にお辞儀をして客間から出ていった。それを見届けると、初代は両手を合わせて呪を唱える。
「…何をしたの？」
『防音よ。防音。』
なぜ防音など…と不思議そうに首を傾げる鏡花に、初代は問いかける。
『さて……君は誰かな？』
「！？」
穏やかに微笑んではいるが、その瞳の奥には炎が揺らめいているように見えた。
「…どういう」
『君の体には魂が二つも存在しているんだよ。今こうして話している君は安定では無いでしょう？』
目を見開き驚く大和守に、更に話を進める初代。
『大和守安定はね、刀での打撃が強くても、体術は強くないんだよ。』
「…それって僕にブーメランじゃない？」
『まあまあ…』
「第一、刀剣男士で体術強いやつって僕の認識では、槍とか薙刀だと思うんだよね。…まぁ例外はいるけど。それに、君の主から聞いた話によると、蹴りだけで遡行軍倒したんでしょ？普通に考えたらありえない事だよ。」
『それは結衣も知っている。だから、私を呼んだのね。政府なんかに言ってしまえば研究材料になるのがオチだし。』
安定…鏡花は、初代の有無を言わせない所が太宰さんと同じように見えてしまった。
この人なら信頼出来るかもしれない。そう思った鏡花は、口を開いた。
「僕…私は泉鏡花。なぜかこの姿になって…」
『そっか、鏡花か。心当たりはない？』
頭を横に振る鏡花を見て、初代はうーんと頭を捻る。
『じゃあ、君が知っている記憶とかないかな？』
真っ直ぐな瞳で聞いてくるAに、鏡花は元いた世界の事を全て話した。
異能力のこと、自分が何をしたのか、自分の死…それをAは否定や拒絶すること無く全て聞き入れた。
「…信じるの？こんな途方もない話を」
『…知り合いの子供に似たような子がいたからなぁ…』
初代がそう言うと、過去を思い出してか隣の安定も苦笑いを浮かべる。
『とにかく、事情は分かった。後は、君がどうしたいか…だね。』
「…どう、したいか」
『うん。元の世界に戻りたいか、それとも大和守安定として遡行軍と戦い続けるか…』
そんなの決まっている。帰りたい。けれど、帰った所で自分は死んでいるのだ。帰る場所など無い。そう思って袴を強く握りしめていると
『一つ教えてあげる。君は恐らく死んではいないよ。』
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都花 - ｢五人は仲良く手を繋ぐと、眩しい程の光の中へと消えていった｣で涙がが出た…この話とても好き…！ (2020年8月31日 23時) (
レス) id: e0ab5d8073 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 鬼滅とコナンと刀剣のクロスミックスかぁ。面白い (2020年4月28日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ましろさん» リクエストありがとうございます。期待に添えるように頑張ります(^-^) 本編の方も何周もして頂きとっっても嬉しいです！ありがとうございます、更新頑張ります！ (2020年1月15日 0時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - リクエスト失礼します。もしもの話で「天国で５人が再会したら」と「りくやが本丸に遊びに来たら」という内容のものをお願いします。 本編の方も何周も読みました。とっても大好きです。いつまでも更新楽しみに待ってます。よろしくお願いします。 (2020年1月12日 10時) (レス) id: 1d5253b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます！頑張って更新します(｀▽´) (2019年12月18日 22時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2019年4月29日 15時
