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「…何?」
「何?ではないわ!出陣の時刻だろう!主もお待ちかねだ!急げ!」
妙な既視感に首を傾げていると、長谷部は大和守の腕を掴み、ドタドタと玄関の方へ走り出した。
引っ張られる中、ああ、国木田に似ているんだ。と一人納得する鏡花。
「ああ、安定!よかった〜。迷子になってるのかと思ったよ。」
「…ごめん」
「いいのいいの!初陣だけど、頑張ってね!はい、これお守り。」
「ありがとう、主。」
懐にお守りを閉まっていると、肩にのしかかる重み。
「よぉ、安定。今日は俺らと一緒だな。」
「兼さん、張り切ってるもんね。」
「おうよ!」
和泉守と堀川が大和守に、微笑みかけた。
緊張していると思ったのだろうか?首を傾げる大和守。
「足を引っ張らないように頑張るよ。」
「そんなに、気を張らなくても大丈夫ですぞ。」
「そうですよ!やまとのかみさんは、ぼくたちがえんごしますから!」
「まぁ、そういう事だな、がはははは!」
一期に続き、今剣、岩融がフォローに入る。
そう言われても、元ポートマフィアで殺し合いなど日常のようにしてきた私にとって、さほども緊張などしていないのだが。と密かに思った鏡花。
「じゃ、みんな、行ってらっしゃい!!」
主が手を振ったのを見て、目を閉じ目を開けた刹那そこは草原だった。
「今回の任務は?」
「この一帯に潜む遡行軍を撃破する事ですな。」
「…来たみたいだよ。」
大和守が静かに刀を抜くと、他の皆も同様に刀を抜き構える。
草むらの中の獲物を捉えた大和守は走り出した。
「待て!安定!勝手に動いちゃあ!」
和泉守の制止の声も乏しく、大和守は止まらない。
「首落ちて死ね。」
そう言って遡行軍の短刀をいとも簡単に切り刻んだ。それを引き金に、ブワッと物凄い数の遡行軍が姿を現した。
「言わんこっちゃねぇ」
焦る五振り。けれど、鏡花は冷静だった。
冷静にかつ無駄のない動きで、ただひたすら敵を切り刻んだ。
その無表情の上無言で敵を斬る姿を見て、五振りは背筋が凍った。
次の刹那、一瞬の間合いで大和守の刀身は手合わせと同様に後方へと飛んで行った。
「っ!!大和守ぃ!!!」
岩融が叫び、今剣が走り出すが目の前の打ち刀の遡行軍は既に刀を振り上げていた。
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都花 - 「五人は仲良く手を繋ぐと、眩しい程の光の中へと消えていった」で涙がが出た…この話とても好き…! (2020年8月31日 23時) (レス) id: e0ab5d8073 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 鬼滅とコナンと刀剣のクロスミックスかぁ。面白い (2020年4月28日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ましろさん» リクエストありがとうございます。期待に添えるように頑張ります(^-^) 本編の方も何周もして頂きとっっても嬉しいです!ありがとうございます、更新頑張ります! (2020年1月15日 0時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - リクエスト失礼します。もしもの話で「天国で5人が再会したら」と「りくやが本丸に遊びに来たら」という内容のものをお願いします。 本編の方も何周も読みました。とっても大好きです。いつまでも更新楽しみに待ってます。よろしくお願いします。 (2020年1月12日 10時) (レス) id: 1d5253b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます!頑張って更新します(`▽´) (2019年12月18日 22時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/
作成日時:2019年4月29日 15時