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「…あんた誰？今立て込んでるんだけど」
迷惑極まりないといった表情で女を見つめる加州。
女の前に立っている長義は、軽蔑する様な瞳で加州に振り返り溜息をつく。
一方、その女は辺りを見回すと丁寧に頭を下げた。
「初代様の刀剣男士様方、お初にお目にかかります。政府より初代様の代理として派遣されました。審神者の紅と申します」
頭を上げればニッコリと微笑む紅に、刀剣男士一同はジトリと冷たい視線を向ける。
そして、この本丸の代表、初期刀として加州が一歩前に出た。
「ふーん、つまり政府は主の不在中に俺たちを丸め込もうってことね」
加州の言葉に一同が殺気を放ち、紅を睨みつける。
敵対心丸出しで睨みつける加州に対して、物怖じせず笑顔のまま彼らを見据える紅。
「とんでもございません。と申したところで政府から遣わされた私では、信頼のかけらも無い事は重々承知しております。確かに政府にはそのような下心があるかもしれません。ですが、私個人として初代様を尊敬しております。なので、あの方がお戻りになるまで誠心誠意努めさせて頂きたいと思っております」
「…尊敬、ね。口ではなんとでも言えるよ」
すると、彼女に一番近くにいた長義が鼻で笑う。
「代理殿の化けの皮が剥がれるのを楽しみにしているよ」
ピリピリと空気が震える中、こんのすけが本丸から駆けてくる。
「紅様、このこんのすけが本丸を案内致します！！」
「はい、よろしくおねがいします」
本丸へと入っていく二人の背に、刀剣男士一同は憤りを覚えた。
主が消えてまだ数刻も経っていないにも関わらず、彼女以外の人間が思い出の詰まった本丸に足を踏み入れること、それに対して自分たちは何もできない事が、悔しくてたまらなかった。
しかも、主の相棒であろうはずのこんのすけがすんなりと受け入れる様が、政府の筒狐ということを痛感させられる。
次の刹那、本丸に主の霊力でない霊力の結界が構築される。
そしてこの空間に、紅の霊力が漂うのを感じ取り、彼らは悔しさから拳を震わせた。
「なに、この霊力」
呟く声が聞こえた方を振り向けば、各時代に調査に赴いていた男士達が帰ってきたのだった。
その中の乱が発した言葉だった。
「乱、主は？」
「僕が行った時代にはいなかった…」
「ぼ、僕もです」
「俺のところもだ」
一期が優しく聞けば、乱、五虎退、信濃は首を横に振る。
残りの短刀たちも同じ反応を示した。
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都花 - ｢五人は仲良く手を繋ぐと、眩しい程の光の中へと消えていった｣で涙がが出た…この話とても好き…！ (2020年8月31日 23時) (
レス) id: e0ab5d8073 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 鬼滅とコナンと刀剣のクロスミックスかぁ。面白い (2020年4月28日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ましろさん» リクエストありがとうございます。期待に添えるように頑張ります(^-^) 本編の方も何周もして頂きとっっても嬉しいです！ありがとうございます、更新頑張ります！ (2020年1月15日 0時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - リクエスト失礼します。もしもの話で「天国で５人が再会したら」と「りくやが本丸に遊びに来たら」という内容のものをお願いします。 本編の方も何周も読みました。とっても大好きです。いつまでも更新楽しみに待ってます。よろしくお願いします。 (2020年1月12日 10時) (レス) id: 1d5253b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます！頑張って更新します(｀▽´) (2019年12月18日 22時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2019年4月29日 15時
