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「あ!出陣する前に、手合わせしようよ!」
「手合わせ?」
「そうそう!皆と打ち解けるのもその方がきっと早いって。」
同意も聞かずに大和守を手合わせ場へ連れていく清光。
「お、加州の旦那。どうしたんだい?」
「安定と手合わせしてやってよ。」
「安定って今朝来た?」
「そうそう!」
わらわらと群がってくるのは短刀達。
薬研に乱、五虎退など粟田口ばかりだ。
「じゃあまず僕から!」
手を挙げたのは乱だった。
「…よろしく。」
そっけなく、頭を下げて挨拶をする大和守。
清光の初めの合図で、機動力を活かして突っ込んでくる乱。その速さに驚く大和守だが、確実に全て木刀で受け流す。
徐々に動きに慣れると、自分から攻撃へ回るようになった大和守。
「オラオラオラァ!」
だが、出陣を繰り返し誉れを幾度も貰った乱もそう簡単にやられはしない。
突きを全て交わすと、一瞬で間合いに飛び込み、大和守の持ち手付近に思いっきり打ち込んだ。
そして案の定、大和守の木刀は後方へと飛んで行った。
「勝負あったね!」
得意気に言う乱だが、まだ静止の声が聞こえない事をいい事に、大和守は乱の手首を掴み背負い投げた。
「…ふぇ?」
空中を舞う乱は何が起こったかわからず、間抜けな声を漏らす。
一方の大和守は、予想以上の自身の威力に驚き瞬時に力を弱め地面に叩き下ろす。
「…気を抜かない方が良い。」
そう言った鏡花は、乱の木刀を奪い取り彼の喉元に突き当てる。
「そこまで!」
清光が静止の声をかけると、皆は一歩遅れて称賛の拍手を送った。
本気を出してはいけない。じゃないと、死人が出てしまう…そう思い、大和守が冷や汗を流していると薬研が口を開いた。
「大和守の旦那ってまだ、顕現したてだよな?…こりゃすげぇな。」
「むぅー」
「油断したな、乱」
「体術で来るなんて誰も思わなかったでしょ!」
乱の最もな意見に誰もが、確かに。と声を漏らした。
「というか安定、お前いつ体術なんて知ったわけ?…主に教えて貰ったの…?」
「…なんか記憶にあった。」
まさか、前世の記憶だなんて言えるわけもなく、ほぼ本当の事を加州に言う鏡花。
「ありえないでしょ!」
「ん〜バグとかかな?」
「かもしれねぇな。」
一度主に言った方がいい。と乱が言おうとした時だった。
「大和守いいぃぃいい!!こんな所にいたか!」
鬼の形相をした長谷部がそこにいた。
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都花 - 「五人は仲良く手を繋ぐと、眩しい程の光の中へと消えていった」で涙がが出た…この話とても好き…! (2020年8月31日 23時) (レス) id: e0ab5d8073 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 鬼滅とコナンと刀剣のクロスミックスかぁ。面白い (2020年4月28日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ましろさん» リクエストありがとうございます。期待に添えるように頑張ります(^-^) 本編の方も何周もして頂きとっっても嬉しいです!ありがとうございます、更新頑張ります! (2020年1月15日 0時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - リクエスト失礼します。もしもの話で「天国で5人が再会したら」と「りくやが本丸に遊びに来たら」という内容のものをお願いします。 本編の方も何周も読みました。とっても大好きです。いつまでも更新楽しみに待ってます。よろしくお願いします。 (2020年1月12日 10時) (レス) id: 1d5253b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます!頑張って更新します(`▽´) (2019年12月18日 22時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/
作成日時:2019年4月29日 15時