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104 本当に? ページ25

ほんの数刻前に彼が用心するべきと煩く言ったため、全員が初期刀を連れていた。
三人は渋々だったけれど、ちゃんと連れてきて今は皆鈴に憑依させている。

そして、無事に噂のあんみつ屋さんに着いて、お目当ての食べ物を食べている中、目の前に座るのは、私と同じく目を赤く腫らした陸也が嬉しそうに笑っている。

皆が笑いあって、他愛のない話で盛り上がっている中私は不思議と頭が冷静でいた。

あまりにもあっけなかった。と気にかかることがいくつか浮かんだからだ。

あれ程までの規模で被害があったにもかかわらず、簡単に物事が進んだ...一筋縄ではいかないことを想定していたことが現実にならなかった。
...本当に遡行軍の仕業だったのだろうか?私は、奴らを殲滅した瞬間を見ていない。

ふと陸也に視線を移す。
見た目も気配も何も変わりのない彼そのものに違いない。

先程、人間である私たちが過去に渡り歴史を戻したことで、体や精神に異常は無いかという話になったが、清光や彼の山姥切は何も異変は起きていないと澄んだ目で私を捉えていた。

...考えすぎか?

彼を疑っているわけではない。
ただ、あの一言「...これでいいんだ。」がどうにも気にかかる。

どういう意味だったのだろう?
言葉通りならそれは、まるで、自分の行いを正当化するために自身に言い聞かせていたみたいだ。

だが、そうなると遡行軍が原因という事は消え去ってしまう。

......ありえないな。

彼が審神者の使命を無視して、未来を変えたなどありえない。
そんな性格ではないはずだ。

その意味を聞きそびれてしまったけど、やましい事があるわけでも無いし気にしないようにしておこう。


「A?手が止まってるよ?」

『味わってただけだよ。』

「らしくない事するなよな。」

『私だってたまには味わうわよ!!』

「たまにはの時点でらしくないって事でしょ?」

『っう...正論過ぎて言い返せない...』


今は、この日常を取り返すことが出来たことに喜ぶべきか。

残りのぬるくなってしまったあんみつを口に運んだ。

今思えば、この時にもっと陸也と話し合っていれば良かったのかもしれない。
この件が後にいう「審神者虐殺事件」の引き金になっていたなど当時の私は微塵も思っていなかった。

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朧月(プロフ) - リディア94さん» コメントありがとうございます!中々更新できずに申し訳ないです(;´・ω・)この続編で安室さんとの絡みを考えていますので、今しばらくお待ちください (2018年9月29日 16時) (レス) id: 8de05b0df6 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - 大好きすぎて更新されたらすぐ読んでます!安室さんとの絡みがもっと増えることに期待してます!!これからも頑張ってください!応援してます! (2018年9月29日 13時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 桜さん» 暖かいコメントありがとうございます!!更新頑張りますね(*'▽') (2018年9月15日 19時) (レス) id: 8de05b0df6 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白かったです。更新頑張ってください! (2018年9月15日 0時) (レス) id: 745df45fe1 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 雪羅さん» 最初から読んでくださって...ありがとうございます!!すごく嬉しいコメントを...これからも頑張ります! (2018年9月4日 0時) (レス) id: 2c921dc331 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/  
作成日時:2018年8月10日 14時

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