Ep.205_共感�� ページ11
・
ｿｸﾌﾝ先生「それにしても、Aがこの曲にしたのは驚いたな」
ﾕﾐ先生「意外ですよね。ボーカルなら『TWIT』あたりかと」
「はい。ビョンチャニにも言われました。私もバラードは得意なわけじゃないしそう思ってたんですけど……」
ちらりと「TWIT」組を見ると、みんなが"そうだそうだ！"という顔で私の顔を見つめるので笑ってしまった。
「新しい自分？ を見せたくて」
当たり障りない答えを言う。先生達はそれに頷いてから「期待してるよ」と言ってくださった。
(……やっぱり、緊張してるみたい。練習の時はもっと上手かったのに……)
私達を見て"どうしよう"、"困ったな"と話し合う先生達と、固まった表情のみんなを交互に見る。
ソクフン先生達に歌うように促され、ウソクヒョンが合図をして歌い始めたのだが……正直、私から見ても出来はあまり良くは無かった。
ｿｸﾌﾝ先生「全体的に声が小さすぎる。全員の声が小さいからビョンチャンとAが浮いてる」
ソクフン先生の小さく頷く。
特にミンギュとジヌの声が消えそうなほど小さかった。いくら本番はマイクがあるとはいえ、このままだと観客席の一番後ろまで届かないだろう。
ｿｸﾌﾝ先生「前半が最も重要だ。サビが良くて高音が綺麗でも前半が台無しなら無意味だ。
ミンギュヤ、大きく歌え」
ﾐﾝｷﾞｭ「はい！ ……〜♪」
ｿｸﾌﾝ先生「もっと大きく」
ソクフン先生がそう言ってミンギュはもう一度歌うが、「全然伝わらない」と言われてしまう。何度歌ってもその繰り返しだった。
ｿｸﾌﾝ先生「ミンギュなら出来るはずだ」
ﾐﾝｷﾞｭ「……」
辛そうに俯くミンギュに胸が痛む。
きっと、ミンギュはどうすれば良いか分からなくなってしまってるのだ。練習の時はもっと大きく歌えていたからもどかしいはずだ。
ｿｸﾌﾝ先生「＿＿A、……A！」
「は、はい！ すみません」
隣にいるビョンチャンが私の肩を叩いてやっと意識が戻った。どうすればミンギュやジヌが自信を持って歌えるのか、そんなことを考えていたせいで名前を呼ばれたことに気付かなかったようだ。
謝る私にソクフン先生は呆れながらも頷いた。
ｿｸﾌﾝ先生「ちょっと変なこと聞いても良いか？」
「……？ はい」
(変なことってなんだろう……？)
真剣そうなソクフン先生の顔に思わず首を傾げた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 156人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カナル式(プロフ) - 弟丸。さん» コメントありがとうございます。更新待っていただき有難いです。これからもよろしくお願いします(*^^*) (2021年2月26日 20時) (
レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
弟丸。(プロフ) - 久しぶりの更新とてもうれしいです！続編も楽しみにしています^^ (2021年2月26日 13時) (レス) id: 6fd7fc297b (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - 菜の花のからしあえさん» 返信遅れて申し訳ありません> < ありがとうございます！ 更新頑張ります！ (2021年2月26日 1時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
菜の花のからしあえ(プロフ) - すごく面白いです！続き待ってます！更新頑張ってください！！ (2020年12月29日 10時) (レス) id: eb3cbc1812 (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - 鷹の翼さん» コメントありがとうございます！ 本当に嬉しいです。更新頑張るのでこれからもよろしくお願いいたします(^ ^) (2020年8月8日 9時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カナル式 | 作成日時：2020年7月12日 0時
