インターン先は…？ ページ6
私は父の事務所に来ていた。
冬休みの期間。生徒たちはインターン活動に勤しんでいる。
私もその一人。
「今回のインターンでは何すればいい？」
「あ、せっかくだからうちの事務所以外も見てほしくて、違う所に頼んでおいたよ。」
「はぁああああ？！」
私は社長室から連れ出され、車に乗せられた。車に揺られて着いた所は……
「いゃ、どこー。」
父のビルよりは低いビル。
でもこんなにデカいとなると、なかなかに凄いヒーローの所なのであろう。
ビル内に入る。
とりあえず、受付の人に話しを聞こう。
「あのー…すみません。藤丸立香と申すものなのですが…」
「藤丸様！はい、お話は既に聞いています。ご案内します。」
え、違う。私はまず誰の事務所なのかと…
私はエレベーターに乗る。
もう…聞けないよ、流石に……
とりあえず、会えばわかるよね。というか、父よ…何故教えてくれなかったの……
「ん？そういえば、俺はもう一人いると聞いたのだが。」
「え？」
エレベーターの扉が開く。
そこにいる人達が、全員私に注目する。
驚いて頭を下げる人…呆然とただ立っている者。
そして、私を見ても驚かない4人。
「揃ったな。」
「まさか、ここに来るとは…」
私のインターン先は、まさかのエンデヴァー事務所だった……
「一さんから話は聞いている。」
「良く…父のお願いを許可しましたね……」
ぶっちゃけそれに一番驚いている。
エンデヴァーさんは、普通に父のお願いを断りそうなのに。
「ただ見てるだけだからと、何回も言われただけだ。流石にしつこかったからだ。」
そのしつこさに折れたのか。
確かに今の私がNo.1についていけるはずない。
父は違う事務所を見てきてほしいと言ったのだから、見学だけさせてもらうかな。
まぁ、他の三人はガチでやるんだろうけど。
オールマイトさんが引退してトップになったエンデヴァーさん。
あの九州での戦い以降、彼は更に強くなったと聞く。
あの時は本当にボロボロだった。
彼までこのヒーローの世界からいなくなったら大変だ。
大丈夫。私も出来る限りやるから。
「行くぞ。着いてこい。」
誰かが悲しむ世界なんて、嫌だよ。
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作者名：マリア | 作成日時：2022年10月21日 20時
