無双するよ ページ39
私達は戦場に戻ってきた。
眠ってるとはいえ、荼毘やら強いやつらが残っている。
馬鹿みたいに大きい氷河。
なんだアイツは。
私は指をパチン、と鳴らした。
すると一瞬で氷が消えていく。
「アンタ、邪魔ね。」
一人、ヴィランを拘束し、気絶させる。
刹那。ナイフが飛んできた。
空中を狙って飛ばすとか、どんだけ刃物の扱いに慣れてるんだよ。
「トガヒミコ……。」
オーラが完全に怒っている。
「……!!」
あっつ！！！攻撃のダメージはゼロだが、流石に熱い。
荼毘の炎って、青の時点で…かなりの高温だとは予想してたけど。
もろに浴びるものじゃない。
「メイガス。トゥワイスをどうした。」
「拘束して個性消した。以上。」
「チッ。殺してねぇなら文句はいえねぇ。」
はぁ？なんなんだコイツ。本当に。
意図が読めない。そもそも、私が彼の正体を知っただけで彼は私のことを気に入るのか？
「っう……？！」
一気に私の魔力が持ってかれた。
蛇腔病院側で何かがあったんだ。
先生は？皆は？
「メイガスっ！」
ホークスさんが勢いよく飛んできて、私を助ける。
私はここが戦場だということを思い出す。
冷静さを失ってはいけない。
けど、先生が…
「余所見をするな！ここがどこだか分かってるのか！」
「先生が……」
「？先生って、イレイザーヘッド？」
「蛇腔側で何かがあったんだ！！」
その瞬間…地響きが。
地下から…何か来る……？
「おいおい、嘘だろ…」
ホークスさんは、敵陣にいたから何だか分かってるんだ。
「蛇腔側が本当に失敗したみたいだな…。」
気絶したヴィラン達の回収をしなければ。
ちょっとつらいけど…上手く選別をして………
転移魔術＿＿＿＿
「メイガス？！」
完全に安全圏にいる護送車の所へ飛ぶ。
クラクラする。自然回復が間に合わない。
「メイガスさん！一旦休んだほうが……！息切れが凄いですよ？！」
「皆さんが必死になって戦ってる中、私が逃げるわけにはいかない……！」
私は唇を噛みしめる。大丈夫だから。
行こう。皆さんの元へ。
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作者名：マリア | 作成日時：2022年10月21日 20時
