誕生日(番外編だよ) ページ21
私は扉をぶっ壊す。
「せんせー！！！なんで今日が誕生日だって教えてくれなかったんですか？！？！白雲さんから今連絡受けて来たんですけどー！！？？」
「うるさいうるさい。というか、時系列的におかしいだろ。」
「メタい発言はやめてください。確かに11月時点ではまだ白雲さん救出されてませんけど、リアルタイムで今日！先生の誕生日なんですから。ハッピーの方がいいでしょ？」
先生は黙ってしまう。
諦めるのだ。作者はそういう人間だと受け入れるしかない。
渋々祝われるといい。
「ヘェイ！来たぜー！」
「おめでとうー！ショータ！！」
壊れている扉を若干気にしながら、中へと入ってくる二人。
甘い匂いがする！
「藤丸がソワソワしてるし…ジャジャーン！バースデーケーキだ！！」
美味そうである……！
いかんいかん、本日の主役は先生であった。
白雲さんが素早く先生にタスキをかける。本日の主役と書かれている。
顔が嫌そう。
「食べ物もいっぱいあるよ！」
う、美味そうである……。といっても、流石に私がいっぱい食べるわけにはいかん。
なぜだか高校生になってから、食欲旺盛になったという……
「いっぱいあるから遠慮なく食べてね、お嬢。」
「う、ありがとう…」
私の心は見透かされていたらしい。
私達はワイワイと先生の誕生日を祝った。
先生は、満更でもない顔をしてたけどね。素直じゃないんだから。
「はい、これ俺からのプレゼント。」
「俺も俺も。」
そういえば、急に言われたからプレゼントなんて用意していなかった。
明日急いで買って渡すか。
「じゃあ、俺達はこれで失礼するよ。後はお二人でごゆっくり〜。」
「え。」
白雲さん達は帰って行ってしまった。
なんか、さり際…二人がウインクしたたんだけど……
「立香は俺にプレゼントはないのか?」
「急に言われたもんですから……。というか31にもなってプレゼントっていります？」
「お前からのプレゼントならほしいよ。」
うっ。そういう言葉に私が弱いと知っているな。
「あ、明日渡しますから。絶対！」
「今日がいい。」
「へっ。」
「お前をくれよ。」
ち、近い近い近い！
鼻先が触れ合う。そっと、私は目を閉じた。
「ん…。」
ぎゅーっと強く抱き締められ、私は逃げられなかった。
事は起きなかったが、翌朝まで抱き枕になったことは秘密である。
※話の関係で、しばらくしたら消します
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作者名：マリア | 作成日時：2022年10月21日 20時
