Rainbow Days (ページ41)

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黒ページ41

大倉がライブやりたいって言うから、周りのスタッフさんにも声かけたりしてどうにかできないか相談したり、俺自身でも考えた。

でもやっぱり今一番は大倉の体調優先だろう、とメンバーとも話し合った。

その話をしに病室に向かったが、

「…………」

大倉の周りにはいつにも増して増えた点滴と、酸素チューブとモニターがつけられていた。

着実に病魔は大倉を蝕んでいた。

.

目はうすく開いているが焦点があっていない大倉に声をかける。

「大倉…？大丈夫か？わかるか？」

少し目をキョロキョロさせて、ようやく認識できたのか、

大「……あ…よこやまくん……ちょっとしんどいねん…でも…だいじょぶやで……ふふ…」

こんな時でも無理して笑顔を作る末っ子。

こんな強い大倉だけど、今はライブの話どころじゃない。

大「あ…ライブ……やっぱり…あかんよな………」

喋るのもいっぱいいっぱいなはずなのに、自らライブの話。

「俺らも色々考えてんけどな、やっぱりまずはしっかり治して、それからの方がええと思うねん。不安かもしらんけど、俺らが絶対支えるから。大倉んこと、絶対死なせへん。もう少し踏ん張れるか？」

大「…………わかった。おれ…ちゃんと…なおす。がんばるな……」

「おん、大倉んこと信じてるから。」

大「……ん………い………」

「ん？なんて？」

大「……っ…」

なにかを話そうとしてるが聞き取れない。
だんだん大倉の顔も歪んできた。

「大倉？どした、しんどいか？寝れるなら寝とき？俺まだここおるから。」

そういうとすぐに目を閉じて必死に呼吸をする大倉。
こんなじゃ寝られへんよなぁ…

しばらく大倉の体さすったりしてたけど、息を切らして唸ってなかなか症状が治まらなかった。

後ろ髪ひかれる思いで病室を後にする。

「大倉、もう時間やからいくで？ごめんな？看護師さんに声かけてくからちゃんと頼りよ？」

相変わらず苦しそうな大倉の病室を出て、ナースステーションに立ち寄り、「呼吸だけでも楽にできませんか」なんて言って看護師さんに後を託して病院をでた。