Rainbow Days (ページ35)

今日:17 hit、昨日:0 hit、合計:64,403 hit

35・緑ページ35

信ちゃんは焦らんでも大丈夫なんていうてくれたけど、おれはほんまはそう思えへん。

ガンになって治った人なんて数少ないやん？俺がその少数に入れる自信なんか微塵もないし、
変に期待させて結局あかんかったらめっちゃカッコ悪いもん。

でもそれを口に出したらみんなを裏切った感じになりそうなんが怖くて、心に閉まってん。

丸「おーくらー！やっほー！あれ、信ちゃんまだおったん？！もう帰った思ってたわー笑」

村「おおマル！今日予定あったんとちゃうん？」

丸「ほんまは地元の友達と会う予定やってんけど、急遽キャンセルなってん！せやからたっちょんの顔みたいなーおもて！」

「ありがとーなマル^_^
なあ信ちゃん？マルにも言うてみてええ？」

村「おん、ええと思う」

丸「えっなになにー？なんのはなしー？？」

丸にも同じ話をしてみた。

丸「おん。全然いいとおもう！おれもライブしたいし、みんなもきっとそやと思う！けどそんなに急がんくてもええんちゃう？しっかり治してからでも…」

「そう言うと思ってん。でもな、勘違いせんといて欲しいのは、俺は諦めたわけちゃうよ？ただどうしても万が一のことがよぎってまうねやんか。思い残すんは嫌やねん。」

丸「確かにそうかもしらんけど…もっと自分信じてもええと思うで？おーくらは今までいろんな辛いこと乗り越えてきたやん！それに今は俺らがおんねんから。何のために活休してんねん、治すためやろ？絶対大丈夫やから、俺らのことも、自分のことも信じよ？」

「…ごめん。ひとりになりたい。ひとりで考えたい…ほんまごめん今日は帰って？」

自分のことでいっぱいいっぱいだった俺はメンバーの気持ちを考える余裕すらなくて、冷淡に返してしまった。

村「無理すなよ。いつでも頼ってええから。ほな」

丸「ごめんな…」

病室をあとにする2人の背中はすごく寂しそうで、暗かった。