Rainbow Days (ページ24)

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24・黒ページ24

大倉の抗がん剤が始まって2日目、ヤスがDVDとプレイヤーを届けにいくいうから一緒に行った。

「大倉、昨日どんな感じやったん？」

安「めっちゃ元気そうやったで？暇やいうから映画持ってきてん！……あ、まって、プレーヤー家に忘れた」

「ほんまにいうてんの？笑おまえなにしてんねん！ディスクだけ持ってきてなにすんねん笑眺めるんか？笑」

安「やってもうた～～泣」

大倉があんなに苦しんでるとも知らずに笑いながら病室に向かった。

「大倉～、あほなヤスときたで～！……大倉？」

病室に入って俺らの目に入ったのは…

看護師さんに背中をさすられながら苦しそうにえずきつづける大倉の姿だった。

タオル片手にうつろな目でこっちを見る大倉を見てられんくて駆け寄った。

安「なんや昨日まで元気やったのになぁ？急にきてもうたんやなぁ…」

大「……ごめん……な………オエッ…ケホッケホッ……」

「おーくら、しゃべらんくてええから…しんどいな…」

そう言って大倉の骨ばった背中をさすってやる。

看「いま吐き気どめ追加したので、もうすぐ落ち着くと思うんですけど、様子見ててあげてください。何かあったらすぐ呼んでくださいね～」

看護師さんが部屋を出たあとも大倉はしばらく胃液を吐き続け、やっと落ち着いた頃には眠りに落ちていた。

「こんなんじゃよう眠らんよな…」

安「そやなぁ。寝れるときに寝とかなな。」

そう言ってヤスが持ってきたDVDを棚に置き、2人でそっと病室を出た。