深海の人魚 (ページ38)

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貴方｢人間ごときに、殺されるわけがないでしょう｣

腕を大きく振ると高波が起き船をのみこむ

水の中でもがく男達にもう一度大きく腕を回せば水がその男達を包むように円を描き男達諸共消えてしまった

とりあえず、お母様のところに送り届けたから、明日の朝には気がつくでしょう

水膜で結界を張ったし死にはしないか

問題は私だ

左肩から血が出ているため、いつ鮫が来てもおかしくない

また魔力を使うことになるからそれは避けたい

私は急いでハイタワーに戻る

男達の槍のせいで所々に傷を負っていたためそれを治す

でも、、、

貴方｢肩の傷が治らない、｣

怪我をしているのに魔力を使ってしまい、ほとんど魔力が残っていない

だから、大きすぎるこの傷を治すことが出来ない

明日もリクルーティングなのに、

なんとか誤魔化さなきゃと服に滲んだ血が見えないよう上着を羽織り自室に静かに向かう

みんなは完璧に寝ているらしく、私は誰にも合わず部屋に来た

部屋に入り、一安心、とは行かないみたいだ

｢こんな夜中におかえりか
お嬢さん｣

聞こえるはずのないジョーの声

振り向けばソファーに座り頬杖をついたジョーが

貴方｢な、なんでここに、、！｣

エイトフット｢まだアースラ様が起きていらしてなぁ
さっき、人間5人が送られてきたって連絡があったんだよ
部屋に来てみりゃ案の定お前は部屋にいない

夜の海で仕事とは精が出るなぁ
あん？｣

貴方｢いたっ、！｣

左腕を勢いよく引っ張られて、肩に痛みが走る

私は肩を抑え座り込んでしまう

エイトフット｢…こっち来い｣

左手を離し、右手を引いて私をソファーに座らせる

ジョーは私の上着を脱がせ後ろを向かせる

エイトフット｢捲るぞ｣

ワワンピースのチャックを開けて、少し捲り私の傷を見る

エイトフット｢この傷どうした｣

貴方｢ちょっと、人間と色々、｣

エイトフット｢どいつだ｣

貴方｢あ、青いシャツの男、｣

ジョーは殺意を持った目で私の傷を見つめる

自然と私の肩を持った手に力が込められる

貴方｢いっ…、！｣

エイトフット｢…わりぃ、｣

ジョーは傷に手を当て私の傷を治していった

エイトフット｢治してなかったってことは魔力がほとんど残ってないんだろ
早く着替えて寝ろ
俺はアースラ様に報告してくる｣

それだけ言ってジョーは部屋を出ていった

私はワンピースを脱いで着替える