深海の人魚 (ページ33)

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貴方｢久しぶりのヒレだわ！｣

海の中でパタパタとヒレを動かす

エイトフット｢ほら、遊んでないで行くぞ｣

貴方｢あ、待ってよ！｣

エイトフット｢ほら、早くしろ｣

そう言って右手を出される

私はその右手に左手を重ねる

貴方｢行きましょ！｣

二人で手を繋ぎ深海を目指す

家に着けば初めにあったのはウツボ兄弟

ジェットサム｢おやおやぁ｣

フロットサム｢陸に仕事に行ったはずの2人が何故ここに？｣

ジェットサム｢それも手を繋いで｣

｢｢嬉しいご報告かなぁ？｣｣

エイトフット｢うるせぇな
俺らはアースラ様に御用があるんだ｣

ジョーは気にしてなさそうにまた泳ぎ出す

自然と手が離れたと思えばもうすぐお母様のいる所

アースラ｢おや
二人揃ってどうしたんだい
何かあったのかい｣

お母様を前にして少し緊張

エイトフット｢アースラ様、A様とお付き合いする事になりまして、お許しを頂きにと思いやって来ました｣

あの日みたいにいつもよりもかしこまった言葉遣い

アースラ｢なんだいそんな事かい
いいよ、許してやろう

ただし｣

お母様のタコ足がジョーに絡みつくとお母様はジョーを引き寄せた

アースラ｢Aを傷つけてご覧
どうなるか分かってるだろうねぇジョー｣

エイトフット｢はい
承知の上です｣

アースラ｢そうかい
A、こっちへおいで｣

ジョーを離したかと思えば私に手招きをする

貴方｢はい｣

すると、お母様は私の頭を優しく撫でた

アースラ｢お前は私のただ一人の娘だ
でもねぇ、お前が決めたなら私は何も言わないさ
何かあったら私が出るから安心しな｣

貴方｢はい！お母様！｣

アースラ｢ジョー、Aを頼んだよ｣

エイトフット｢はい｣

アースラ｢話はそれだけだろ
早く行きな
仕事がまだまだ残ってんだろう｣

お母様がそう言えばエイトフットは嫌そうな顔をしながらも失礼しましたと言って部屋を出る

貴方｢今日は私も仕事を手伝ってあげるわ｣

エイトフット｢いや、大丈夫だ
それにお前は帰ったらハーデスに質問責めにされるだろうぜ｣

貴方｢ふふっ
そうかもね｣

帰っている時もジョーが手を繋いでくれたから心がドキドキしながらも暖かくなった