#3 ローの好きな人【ONEPIECE】

挨拶 いまに向けて ページ25

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ﾎﾟﾄｯ



サンジくんの煙草が落ちる



ハル「サンジくん？」

サンジ「ぁ、あァ、」



サンジくんは慌てて煙草を拾う



……



しゃがみこんでなかなか立ち上がらないサンジくん

心配になって一緒になってしゃがんだ



ハル「どうしたの…？」

サンジ「いや、なんでもないよ。」



声の響きは冷静かもしれない、でも顔がなんでもない訳ないという感じだ

…引いてる？軽蔑している？
いや、そんな空気はサンジくんからは感じない



ルフィ「サンジーーー！なんか逃げることになったぞー！」



少し遠くで麦わらの船長さんが叫んでいる

逃げる…？



サンジ「あァ…わかった…」



サンジくんの声は小さくて絶対に船長さんに聞こえない

さっきから俯いていて、目を合わせてくれない




どうしたの？変だよ？
サンジくん、こっち向いて

……船長さんが呼んでるからもうバイバイしないとなのに…どうして？




思ってることを私もサンジくんに言えばいいのに、なぜか私の口は開かない

表情筋が固まってしまったみたいだ



サンジ「ハルちゃん…そうだなぁ…あれだよな、トラファルガーのとこいくんだよなぁ。

…トラファルガーの船のコックになるのか？」




サンジくんはようやく顔を上げた



ハル「うん…そうだよ、お店じゃないの。」

サンジ「そうか…うん。」



そう言って、にこりと笑うサンジくんは悲しそうだ


手を握られる

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