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ユナ「一次審査は通過しそうですね。」
『だといいけど、。』
「あの、、」
ユナと部屋の隅で話していると1人の令嬢が声をかけてくれた。
『はい、?』
「あんまり調子乗らない方がいいですよ、ここにいる人ってみんな敏感なので。」
今にも怒りそうなユナに落ち着くように視線を送り、周りを見た。
確かに私は歓迎されていないみたいだし、その上さっきの人相見の言葉を聞いたら、こうなるであろう。
『お気遣いどうもありがとうございます。』
私は特に気にせず、視線を逸らした。
幼い頃から友と呼べるのはユナとウォヌだけだったし、将軍の娘ってだけで妬まれることも多々あった。
こんなのは慣れている。
「罪人なくせに。」
どこからかそんな声が聞こえた。
声の主は大臣の娘であろう位の高い令嬢だった。
周りはクスクス笑うのが半分、残りは目を逸らしていた。
ユナ「!」
『やめなさい。』
ユナ「ですが!」
『こんなことに体力使わないの。』
ユナを落ち着かせていると部屋の扉が開いた。
「お待たせいたしました。
今から呼ぶ番号の方はご移動願います。」
一次審査通過の発表だ。
「2番、5番、6番…」
続々と番号が呼ばれていき、最後の最後まで私が呼ばれることはなかった。
先ほどの位が高い令嬢は呼ばれていて私の隣を通り過ぎる時、鼻で笑って行った。
やはり、私が選ばれることなんか無かったのだ。
気を落としていると宦官が声を出した。
「今部屋に残っている方々は一次審査通過となります。」
え?
私含めこの場にいた令嬢皆が驚いていた。
「第一次審査は人相の点数もありましたが、それに加え令嬢としての基本、態度を見させていただいていました。
ですので、審査結果が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。」
優しそうな顔をした宦官はそう言って頭を下げた。
宦官の言うことはつまり、私たちを試すためにあえて計算するといい時を取ったということだ。
抜け目ない審査に背筋が凍った。
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ゆず - ついにうぉぬくんが、、!これからの三角関係とても楽しみです!!🥹🥹 これからも投稿待ってます!! (3月23日 22時) (レス) @page31 id: bde4f3dec8 (このIDを非表示/違反報告)
凛諳;Rian(プロフ) - ぐぅゆぅさん» コメントありがとうございます。亀更新ですが、楽しみに見ていただけたら幸いです。 (3月23日 13時) (レス) id: 5745c88014 (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅゆぅ(プロフ) - この作品が大好きで更新楽しみにさせていただいてます!無理せず自分の更新ペースで応援してます!ウォヌが出てくるの楽しみにしてます (3月23日 13時) (レス) @page27 id: 8ee3079dc2 (このIDを非表示/違反報告)
凛諳;Rian(プロフ) - とまとさん» コメントありがとうございます。他の作品から読んでくださっているなんて嬉しすぎます。これからもこの作品共々宜しくお願いします。 (3月21日 20時) (レス) id: 5745c88014 (このIDを非表示/違反報告)
凛諳;Rian(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます。創作の苦労まで考えてくださり、本当にありがとうございます。私自身文を書くのが苦手なのですが、それでも待っていると言っていただき嬉しいです。これからもこの作品を宜しくお願いします。 (3月21日 20時) (レス) id: 5745c88014 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛諳;Rian | 作成日時:2024年3月5日 11時