もし奇跡が起きたなら

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「おじゃましまーす」




鍵はかかってなかったから勝手に失礼するとすごい勢いで山田が走ってきた



有岡「知念は？」



山田「なんか･･･動かない」



有岡「はっ？」



動かないって･･･意識がないってこと？




それって結構ヤバいんじゃね？




っていうかバカな俺よりも伊野ちゃんとか薮ちゃん呼んだ方が良かったでしょ




有岡「えっ息してないの？」



山田「息はしてるし、たまに起きる」



有岡「なんだビビらせんなよ」



山田「違うの。来て」



寝室に行くとベッドの上の知念はぐったりっていう言葉そのもの




山田「知念、わかる？」



山田が声をかけるとゆっくりと目を開ける知念




山田「大ちゃん来てくれたよ」



有岡「知念？辛いな、病院行く？」



知念は首を微かに振った



山田「俺、氷枕持ってくる」



有岡「よろしく。知念？ちょっと辛いけどお水飲も」



知念「････」




俺がそう聞いても視線は天井のままで、かわいいお目目には涙が溢れている




有岡「知念････？」

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