言葉を待つ日 ページ31
結局ヘンリーの変わり果てた姿が複雑なことになっていて回収が困難になっていて、彼の亡骸と住もうとボーが言っていた。
私は賛成なのですぐに頷いたが、ジャックは少し渋い顔をしたのだが私たちから離れるのは野暮だとか言って一緒に住むことになっていた。
「……そういえばさ、僕たちってブラッドのおかげで巡り会ったんだよね」
「まあそうだね」
「ブラッドってどこに行ったんだろう？ブラッドを追いかけたテリーたちも会えていないしさ……」
ヘンリーの身体を綺麗に拭いている最中、ジャックの何気無い言葉に頷いているボーが見える。
それを見て、自分も彼らの行方を知らないので渋い顔しか出来ないのだった。
「僕たち女の子には会えたけどさ、代わりにかなり巡っているけど」
「まあ、確かに色んな地を巡ったよね、女の子に会ったのは意外だったけど」
「……」
「ルーカス、ボーの身体を拭いてくれてありがとう。そこらへんで良いよ」
「……」
私の目線に気付いたのか、ボーはヘンリーの身体の掃除を止めて良いと言って来た。
そこそこ拭けたが、服の下を捲るのは抵抗があるので肌の見える部分しか拭いていなかった。
それを考えて言葉を発してくれたのだと気付いて、ありがたく今の状況で拭くのを止めた。
そしてボーの方へと近付いて、話を聞こうと近寄った。
「ルーカスとボーのヘルメットは一切脱ぐことは無かったし……君たちも大概ミステリアスだよね」
「ま、まあ、良いじゃ無いか。俺たちはこのヘルメットを気に入っているんだし」
「……」
「君たち二人も大概ミステリアスであると同時に、変人だよね……芸術家とか音楽家って変人揃いなのかな？」
「頭のネジが外れていないと、常識を逸脱した思考に至らないんだよ」
ジャックもマジック馬鹿だと思うのだけど、黙っておいた方が良いのだろう。
そもそも子どもを産むと決意をする日までは黙り続けるつもりだが、ツッコみたくなることだと思っただけだ。
「……んっ！？」
「何だい？遠くから地響きが……」
どぉおおん！！と言う爆発音と同時に、地面が小さく揺れる。
それは周りの洞窟の上から生えている岩がぼろぼろと小さな屑を溢してきていて、地響きが変に反響しているように感じた。
「み、見に行くかい！？」
「そうだね、近いみたいだし。もしかしたらここを見付けに来た連中が、あぶり出してきているかもしれないけど」
「……」
「みんなで行こうか」
ボーに手を引かれて、洞窟の外へ向かう為に足を進めた。
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さとうみさん - ラムネサイダーさん» ありがとうございます！今さらご返信なんて、とんでもないことをしていますが同士様がいらっしゃるとは！嬉しい限りです！またいつかLISAは短編でどこかで書こうと思っておりますので、そのときはよろしくおねがいします！ (2020年9月20日 22時) (
レス) id: 3ed32e075b (このIDを非表示/違反報告)
ラムネサイダー - ジャックとボーが大好きなので最高です。 (2020年8月19日 21時) (レス) id: 36b99241c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとうみさん | 作成日時：2020年4月24日 23時
