自分の意思を考える日 ページ22
「……ボー……やっぱり私って、赤ちゃんを産んだ方が良いのかな……」
夜更けで眠れないで家によじ登って、そこでぼんやりとしているといつの間にかボーが横にいた。
その彼に対して小声で言葉を投げると、彼は家から転がり落ちた。
「な、何だい、急に……」
「女の子……もう一人いるみたいだけど……彼女ばかりに負担はかかるのは……」
「優しいね」
ボーは再び家の上へと登って来て、私の隣で腰かける。
そのまま優しい声色で返答してきていて、それを聞くと無性に寂しくなってしまう。
何故だろうか、それでもこの世界の命運がかかっているのはその彼女と私と言っても過言では無いのだ。
それを考えて発した言葉だが、ボーは優しく声をかけてくれた。
「でもね、無理に赤ちゃんを産む必要は無いんだ」
「あのさ……」
「ん？」
「赤ちゃんを産むって言っているけど……どうやったら赤ちゃんってできるの？」
訊ねると、彼はまた家から転がり落ちて行った。
その様子を慌てて見詰めると、「そう言えば……教えてなかった……」と頭のヘルメットをさすりながら立ち上がっていた。
そしてまた家へとよじ登って、私に訊いてくる。
「き、訊きたいのかい？」
「ま、まあ……ね。ボーがそんな反応をするって、相当なんだね……」
「それ程だから」
そんなにスゴイことなのかと思っていると、彼はおほんと咳ばらいをする動作をした後に小さく言葉を詰まらせながらゆっくりと言葉を繋げていく。
「えっと……男の人と女の人が……裸同士で……重なり合えば……頑張れば……」
「……」
「何か、俺を見る眼差しが冷え切ってない……？」
「気のせいじゃない……」
訊いてしまって後悔した気分になりつつも、寝ようと家の中に入り込む。
ジャックは私たちの家に来たり来なかったりしてマジックを見せてもらったり寝泊まりをしたりしているが、今日は来なかったのでそのままずかずかと眠る準備を始めた。
後ろからボーの足音が聞こえてくるが、気にせずに薄い毛布を取り出して身体に包ませて眠り込んだ。
間も無く隣に大きな気配が横になって来て、それを感じて眠りについていった。
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さとうみさん - ラムネサイダーさん» ありがとうございます！今さらご返信なんて、とんでもないことをしていますが同士様がいらっしゃるとは！嬉しい限りです！またいつかLISAは短編でどこかで書こうと思っておりますので、そのときはよろしくおねがいします！ (2020年9月20日 22時) (
レス) id: 3ed32e075b (このIDを非表示/違反報告)
ラムネサイダー - ジャックとボーが大好きなので最高です。 (2020年8月19日 21時) (レス) id: 36b99241c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとうみさん | 作成日時：2020年4月24日 23時
