心強い人がやって来た日 ページ14
「お前たちには感服した!チームワークが完璧だ!」
ぼろぼろになっているリーダー格の男がぼろぼろになっても尚、豪勢に笑ってブラッドの肩をばんばん叩いている。
実際にマッドドックは倒れ込んだままで、ギースと私は攻撃を喰らってふらふらしていた。
ボーが私の身体を支えるように抱えてくれて、ギースは未だにふらふらして歩いている。
「その坊主も小さい割には根性もあるな、ひょいひょいと避けてコイツの指示に従っていたしな」
ドラムを何とか抱えているふらついている私を見ていて、それを見て小さく手を上げた。
「それときたら、お前たちはなんだ!すぐに倒れて!」
「ボス……俺たち、スポーツのラグビーしか出来ないよ……」
「そうだよ……」
「うるさいっ!!お前たちはすぐにへばりやがって!!」
ボスと呼ばれた男は仲間の人物たちに一喝を入れて、彼らに怒りを露わにしていた。
彼らはびくびくしていて、同時にめそめそしだしてもいた。
「お前たちの方が良さそうだな……よし、決めた!お前たちのチームに移籍しよう!」
「ほ、本気か……?」
「ああ!お前たちのチームワークに感動した!……と言うことだ!その工具箱を持って行くからな!」
彼は相変わらず長い付き合いだと思える男たちに怒り散らしながらも、真っ赤な工具箱を手にして私たちの方へと歩み出した。
「待たせたな、行くぞ!」
「あ、ああ……」
ブラッドは焦った声を出しつつも、男がついて来る状況を呑んでいた。
実際に何十人も連れている人だ、すぐに呑めているのも頷ける。
「下山して、合流しよう」
「?何人仲間がいるんだ?」
「今いる仲間たちも含めると……二十人は越えているが……」
「本当か!?これなら、試合ができるな」
弾んだ声を出す彼を遠い位置で見つつ、ボーに背負われている。
身体のあちこちが痛くて、それでも結構重症だったマッドドックやギースは普通に歩いている。
女性はこんなに柔い身体なのかと思いつつも、うつらうつらしていた。
「……うん、眠って良いよ。おやすみ、ルーカス」
「……」
ゆらゆらと揺れて、それに微睡んでいく。
段々と意識が眠気に浸されてきて、瞼が重くなっていた。
ゆっくりと瞳を閉ざして、暗闇に意識を投げだした。
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さとうみさん - ラムネサイダーさん» ありがとうございます!今さらご返信なんて、とんでもないことをしていますが同士様がいらっしゃるとは!嬉しい限りです!またいつかLISAは短編でどこかで書こうと思っておりますので、そのときはよろしくおねがいします! (2020年9月20日 22時) (レス) id: 3ed32e075b (このIDを非表示/違反報告)
ラムネサイダー - ジャックとボーが大好きなので最高です。 (2020年8月19日 21時) (レス) id: 36b99241c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さとうみさん | 作成日時:2020年4月24日 23時