白の舞う様子を見た日 ページ12
家族捜しの旅路を続けている中、なぜか船のパーツを捜すとか何とかで20人以上いる大集団と言うことでそれぞれ二手に別れて捜しに行くことにもなった。
そんな中で私たちは、あまり話しかけられたことがないとりのひとのギースやビーズのような瞳を持つマッドドックを始めとした人もいたり、何度も話しかけてくれる露出が多いガースがいたりと色が濃いメンバーが揃っていた。
ボーもいるのだが、それを差し引いても色々とカオスなメンバーだった。
友好的に接してくれているメンバー程、向こうのメンバーに偏っているような気がする。
「ここ、雪が積もっているね!雪山の中で美女と二人きり……はっ!そういうことか!」
ブリーフ一丁でピンクのマントをしているガースは、寒くも無いのに何故か舞い散る白い物とそれが積もっている光景を見て興奮をしている台詞を吐いた。この世界には女性がいないのが普通なのに、何で美女を求めるんだと呆れていた。
私以外にも女性……と言っても、私より幼い雰囲気の少女が描かれているポスターが貼られていて、それを見て少し驚いてしまったのもある。
周りの人たちは、彼を置いてずかずかと歩んでいた。ボーもその一人だったので、私も彼の後を追いかけていた。
「ま、待って、待ってくれ!」
「!?」
「ちょっと!ルーカスに抱き付かないでくれ!」
小さいせいで、一番後ろで歩いていたせいだろうか。
ガースに体当たりっぽいことをされたので、身体が前方に倒れ込んでボーの背中に思い切り全体重をかけてしまっていた。
三人連なっている状態で男に囲まれている私だが、気が気でない。
「あれ、キミも結構お兄さんと一緒で分厚いね……キミもいっそのこと、脱げばすっきりするよ!」
「!!」
「何を言い出すんだ君は!ダメに決まっているだろう!」
珍しく声を荒げるボーに、ガースは「良いと思うんだけどなあ……」と私から離れて行った。
そのボーの声を聞いて、振り向いた男たち。
その目線を喰らって、ボーは少し照れ臭そうな感じで彼らの輪の中に出来るだけ自然に私の手を取って近寄って行った。
少し気になっているようなたくさんの目に、気まずくなりつつも顔に当たる白い物がさらさらですぐに消えていった。
昔、ボーとヘンリーが教えてくれた雪と言う物は、もっと冷たいと教えてくれたはずなのに……全然冷たくも温度も感じなかった。
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さとうみさん - ラムネサイダーさん» ありがとうございます!今さらご返信なんて、とんでもないことをしていますが同士様がいらっしゃるとは!嬉しい限りです!またいつかLISAは短編でどこかで書こうと思っておりますので、そのときはよろしくおねがいします! (2020年9月20日 22時) (レス) id: 3ed32e075b (このIDを非表示/違反報告)
ラムネサイダー - ジャックとボーが大好きなので最高です。 (2020年8月19日 21時) (レス) id: 36b99241c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さとうみさん | 作成日時:2020年4月24日 23時