続き ページ44
『たっだいまー…って』
大学に行くために借りたアパートの部屋からは返事が返ってこなかった
まあ返ってきたら怖いんだけど
返ってくるとしたら…唯一合鍵を持ってるななくん
けどななくんはいつも仕事が忙しいし、しばらく会えないって言ってたし…
「なんや、遅かったなぁ｣
絶対にいるわけな…
『ななくん!?なんで!?仕事は!?』
「いやぁー今日は用事がある!!って言って本気で終わらしたんよ｣
『用事…?用事があるのにここにいていいの?』
「まあここに用事あるしな!…今日なー外回りだったんやけどなー…そしたらびっくりするもん見たんよ｣
用事?
全く持って検討がつかない
ななくんはとても笑顔…に見えるけど目が笑ってないからちょっとだけ怖い
「…今日一緒におった男だれや?｣
『へ…?』
今日一緒にいたって山田君?
『いや、あれは…』
「…もうええわ｣
なんで!?今言おうとしてたよね
『ちがっ…』
そんなことを思った束の間に
私の言葉はななくんの唇によって途切れた
いつもの優しく私に合わせてくれるキスとは違い強引に少し荒いキス
それはどんどん深くなるばかり
私はうまく息ができなくて、必死に訴えるようにななくんの胸板をたたいた
でも、その手は荒々しく掴まれて壁へと押し付けられてしまった
背中への衝撃と、訳がわからなくて生理的な涙がでてきた
私の涙に気づいたのかななくんははっとしたような顔をして私からゆっくりと離れた
「Aちゃん…ごめんな。泣かすつもりはなかってん｣
『ななくんお願い、話を聞いて』
ゆっくりと目にたまっている涙を指で拭って懇願する
「いやや!!…別れ話なんやろ?｣
両手をガシ、とつかまれて訴えかけてくるななくんは少し涙目で
勘違いさせてることがつらくなった
『違うの、ごめんね、あの男の人ね、バイト先の後輩の山田くん。山田君の彼女へのね、プレゼントをね、選ぶの手伝ってほしいってね、言われてね、一緒に選びに行ってたの』
拭ったはずの涙がまたあふれてくる
泣きたいのはななくんの方のはずなのに
「へ…?勘違い??もうなな湖さんに飽きたとかそういうんちゃうの?｣
目をぱちぱち、心底驚いたように真ん丸にするななくんに罪悪感がわく
『そんなわけないよ…私、ななくんの事好きだよ、大好き』
普段なら絶対に言わないだろう言葉を並べるとすぐに顔が真っ赤になるななくん
…鏡がないからわからないけど今の私の顔を真っ赤なんだろうな
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空屋(プロフ) - あ、あのここまで一気読みしたんですけど、リクエストっていいですかね？ (2019年3月10日 4時) (
レス) id: 8e09062377 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろ(プロフ) - ひっそり読んでいたら50話埋まっていたのでおめでとうございますと言いたくて初めてコメントさせていただきました！完結？になるのでしょうか？どの話もまぜめんさんたちと楽しく恋ができててニヤニヤしてしまいました(^o^)さむいですがお体に気を付けてください！ (2019年1月2日 0時) (レス) id: c45ae40ad4 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - ｱｯ……じゃあドsな2番さんお願い出来ますか…………？？ゆったりでいいです!!!! (2018年11月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
齷齪(プロフ) - すぷらさん» コメントありがとうございます！そういっていただけて何よりです^^ リクエストをしていただくと更新が捗るのでぜひしてください！ (2018年11月26日 15時) (レス) id: ddfb5c6a1a (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - ああぁぁぁぁ……好きです……もしかしたらリクエスト頼んでしまうかもしれませんが大丈夫なのでしょうか…？ 更新頑張ってください(瀕死) (2018年11月25日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：齷齪 | 作成日時：2018年3月2日 21時
