続き ページ27
私の手をとってずんずんと進んでいくちおくん
いつの間にか家の前に着き、早く開けろと目で催促してくる
正直どう自分の家まで戻ってきたか覚えてない
震える手で家の鍵を開けて、中へ通す
「バケゆかがさ、今日俺が飲みに誘うから途中から来なよって連絡くれた｣
「連絡しても無視されるし、他の男とは平気で会ってるし、俺のこと嫌いになったならそう言ってくれよ…｣
『そんなわけっ…だいたい、元はと言えばちおくんが…!?』
「俺が、なに?やっぱ俺なんかした?｣
不安そうに眉をハの字に曲げて問うちおくん
『…2神から聞いた。最近ラーメン屋の店員さんのことをずっと見つめてるって、いっつも通ってるって。ずっと会えなくて寂しかったのにそんな話聞いたら、どう接していいか悩むじゃん』
半分泣きそうになりながらもすべてを伝える
ああ、こんなんだからちおくんが愛想つかしちゃったのかな
「え、｣
『やっぱり、心当たりあるの?浮気してたの…??』
「ちがっ…｣
『だったら、』
もごもごとしながら、諦めたように口を開くちおくん
「あの時、全然会えてなかったじゃん」
「普通にラーメンがおいしかった、ってのもあるんだけどさ。その店員さん、Aちゃんに似てて。会えなくて寂しい分、勝手に会った気になってたんだよ…｣
理由を聞いて目を見開く
でも、やっぱり納得できない
それを聞いて私が喜ぶのかって
「ずっと、あえなくて…さびし、かった、から｣
きゅうううんと心が射抜かれる
待って、この人私よりも5つも上なのになにこのあざとさ
『でも、だってちおくんは、私と全く目を合わせてくれないし』
「それは…ごめん。この年になって、初めて好きな人と付き合えて、どんな風に接したらいいのか、どこまでやっていいのか、とか。あんまりいきなりして、Aちゃんに嫌われるのは嫌で｣
『ちおくんなら、私は大丈夫なのに』
今までの行動は全部私のことを考えてくれてたって思ったら、心がポカポカしてきて
するりと本心が口から零れ落ちた
「なぁ、ちゅ−していい、か?｣
耳まで真っ赤になりながらもそう言うちおくんにどきりとする
ちゃんと視線が交わってくらくらする
『だめ』
『ちおくんの近くにいるとどきどきして、なんも考えられなくなるからやだ』
「なんでそんな可愛いこと言うの｣
「Aちゃん、すき｣
するりと背中にまわった腕に答えるように、会えなかった時間を埋めるようにしっかりと抱きしめた
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空屋(プロフ) - あ、あのここまで一気読みしたんですけど、リクエストっていいですかね？ (2019年3月10日 4時) (
レス) id: 8e09062377 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろ(プロフ) - ひっそり読んでいたら50話埋まっていたのでおめでとうございますと言いたくて初めてコメントさせていただきました！完結？になるのでしょうか？どの話もまぜめんさんたちと楽しく恋ができててニヤニヤしてしまいました(^o^)さむいですがお体に気を付けてください！ (2019年1月2日 0時) (レス) id: c45ae40ad4 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - ｱｯ……じゃあドsな2番さんお願い出来ますか…………？？ゆったりでいいです!!!! (2018年11月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
齷齪(プロフ) - すぷらさん» コメントありがとうございます！そういっていただけて何よりです^^ リクエストをしていただくと更新が捗るのでぜひしてください！ (2018年11月26日 15時) (レス) id: ddfb5c6a1a (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - ああぁぁぁぁ……好きです……もしかしたらリクエスト頼んでしまうかもしれませんが大丈夫なのでしょうか…？ 更新頑張ってください(瀕死) (2018年11月25日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：齷齪 | 作成日時：2018年3月2日 21時
