検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:434 hit

STORY2 ページ3

2年後の春。私は東大の象徴・赤門をくぐっていた。
「Aが東大だなんて…今でも驚きよ」という母の言葉に、「私そこまで頭悪くないもん」と反論しながら式場へと進む。
暫くして、入学式が始まった。新入生の宣誓や学長の話が終わると、学部毎での説明があった。
私は文科二類で入ったので、文科二類入学者が集まる所へ。
座る席がなくて右往左往していると1人の男性に「隣、どうぞ」と声を掛けられたので、
「ありがとうございます。では失礼します」と返すと、「人多いですもんね、僕も苦労しました。席探し」と話してきたので、「そうですね、びっくりしました!なるほど」と返すと、
「そういえば、お名前聞いてなかったですね。僕は伊沢拓司です。」いざわたくし…どこかで聞き覚えがある名前だと思いながら、「沖田Aです」と話すと、「ご出身はどちらで…?」
と聞いてきた。「茨城県です」の言葉に、「やっぱり。久しぶりだね、Aちゃん。」なんて返してきたので、私も100%この人は一緒に園庭を駆けずり回った あの『拓司くん』だなと思った。
説明会が終わるとぞろぞろ帰る人もいる中、私と拓司君はお互いの母を交えて話をしていた。
「伊沢さん、お久しぶりね!拓司くんはすっかり男前になって〜」「沖田さんお久しぶり〜!Aちゃんは凄く可愛くなったわね」
そこから母達のお喋りは止まらない。暇になった私達は、サークルについて話すことにした。
「Aちゃんは何かサークル入る?」という問いに、「ん〜。私は高校からクイズしてたからTQCかな」と返すと、「俺は中高クイズしてたし、やっぱTQCっしょ!」と笑顔を見せた。
その笑顔に、保育園時代からずっと抱いている想いが溢れそうになった。私はずっと拓司君が好き。そう言いたい衝動に駆られた。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←STORY1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:しょぱむ , みず , ランドルト環   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:とちおとめ | 作成日時:2018年2月23日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。