ゲーム62 ・ ページ19
なんだ、この感覚
本当に左腕がないみたいだ
触っても何も感覚を受け取らない
思いっきり捻っても爪の跡と青アザができるだけだ
けれど右手に伝わる暖かさは死んでいないことを表している
多分病気になって動かなくなった。そんな感じだろう
「響くん!」
「大丈夫。気にするな」
画面のルーレットは【死神】【退助】【響】…と続いていて、敵4:味方4で回転している
敵に攻撃が行っても、味方に来ても不公平な部分はない
確率は1/2
「悪い、攻撃が君に行くかもしれない
確率は高くもないし低くもない
けれど…僕と君は別々だから君が死んで僕と死神が生き残るかもしれない
そう考えれば、確率は1/3か?
悪いな、巻き込んで」
「気にしないで。僕はどんな結末になろうと覚悟できている」
「…悪いな」
やっぱり巻き込むのは嫌な感じしかしないな…
直感に任せるしかない
大丈夫だ。こんな場面良くあったことだ
いつも守られる側だったが………今回は守る側だ
これ以上復活代償は失わせない
直感を信じてボタンを押した
ルーレットがゆっくりと動くようになってきている
自然に止まるこの時間が、ほんの数秒のはずなのにとても長く感じた
結果は…………
「…はは」
≪戦闘結果≫
・ルーレット停止
結果…死神
※闇の裁きは死神に決定されました
【地獄の扉召喚】
死神の前に真っ赤で大きな扉が現れた
その扉からは無数の手が伸びていて、僕たちを怖がらせてきた死神が怯えている
≪死神は極限の怯えにより戦意喪失≫
無数の手は死神を扉の奥へと導き入れた
死神は無へと還元され、消滅しました
・朝霧退助(体力)【185/5000】瀕死・変動なし
・雨宮響(体力)【4000/5000】変動なし
≪撃破≫
・死神【レアモンスター】
≪獲得物≫
【cp 0】
【経験値 0】
【アイテム イベント参加券(黒)】
※戦闘参加者全員獲得
なんとか成功か………
よかった
本当によかった
朝霧くんが巻き込まれないでよかった…
けれどもうこれを使うことはないな
一回一回復活代償を失うわけにはいかない
下手したら一回で2つの復活代償を失うかもしれない
ん?
なんで失われるのが復活代償だとわかるんだ?
もし、死神のようにあの扉に入ったら、還元されるんだよな
つまり死ぬ可能性だってあるわけだ
本当に危険なことをしたな…
「響くん、急いでフィールドから出るんだ!」
「あぁ!」
こうして死神との戦闘は終了された
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三月ウサギ - 早く更新して>< (2015年5月31日 11時) (
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作者名：琉歌 | 作成日時：2014年11月24日 10時
