消えたい子 ページ3
雫side
いつからだろう
たいした理由もないのに
消えたいと思う日が増えた
皆とも仲はいいのに
親も大好きなのに
どうして？
友｢ねぇ、先生が呼んでたよ？｣
『あ、うん』
センセイ･･･
『あの、なにか用ですか？』
先生｢いや、今回のテストなんだけどさぁ？合格点はいってるし高得点なんだけどさ、｣
『はぁ･･･』
先生｢もう少し頑張れないか？｣
先生｢宮守はあと少しで満点取れそうな気がするんだよ｣
先生｢だからさ、もう少し頑張ってみてくれないか？先生期待してるからさ｣
『は、い、わかりました、それじゃあさよなら』
あの先生、いつも期待してるって言ってる気がする
期待期待期待期待期待期待きたいきたいきたいきたいきたいキタイキタイキタイ･･･
『っ！』
唐突な泣きたい気持ちに襲われてトイレに駆け込んだ
『う、あ、』
期待なんてしないで
期待されても応えられる気がしない
消えれば、期待されないで済むのかな･･･
今までなんとなくだった消えたい理由が
今、明確になった
『き、えたい･･･っ！』
口にした瞬間、ふと、身体が軽くなった気がした
口にしたら、軽くなるのか
口にすれば、心は軽くなったのか
ならもっと早く口に出せば良かった
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
『あ･･･戻らないと･･･』
ｶﾞﾁｬ
ふと、鏡を見た
本当に、なんとなく
『え･･･なに、これ、』
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