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見なくてもその正体は分かる。ナイフだ。


「舐めンなよ」

『舐めてないよ。ただ本当のことを言っただけであって』


そう言った瞬間、ピリ、とした痛みが首に走り、顔が歪んだ。
大寿が笑う。


「雨音由希は意識不明の重体だそうだなぁ?妹の後を追いに来たのか?」

『由希は死んでねぇよ。残念ながら目を覚ましました。それよりも離してくれない?痛いんだけど』


大寿が舌打ちをする。そして、タケミっちの方へ行ったかと思えばタケミっちを殴り始めた。嫌な音が辺りに響き渡る。
ヒナが叫び、大寿の前に立ちはだかろうとした。


「いい加減にしなよ!!」


その腕を柚葉が掴んで止める。


「ダメだよヒナ!大寿はアンタにも容赦しない」

「・・・・・・っ、でも黙って見てられないよ!!タケミチ君死んじゃう!!」

『ヒナー。無謀に飛び込むのは良くないよ。下手したらヒナとタケミっちが仲良く心中コースだよ』


反対側から、ヒナに向かって叫ぶ。それでもヒナは、でも、とタケミっちの方を見ていた。本当にいい彼女持ってんな、タケミっち。泣かせんなよ彼女。

唐突に、兄貴!!と声がした。八戒が前に出る。


「やめてくれ」

「あ"!?」

「お願いだ!」


大寿はその言葉を聞きながらもタケミっちを殴り続けた。


「ハッカーイ。人にモノを頼む時は交換条件が必要だろ!?ちゃんと見合うモノ差し出せよ。じゃなきゃあ、コイツはここでくたばる」

「東卍を・・・やめるよ」


今まで止まらなかった大寿の拳が、八戒の一言でピタ、と止まった。
大寿が八戒を横目で見る。


「兄貴を支える為に、黒龍に入る。だからタケミっちと雨音を離せ!交換条件だ!!」


大寿はタケミっちを離した。それと同時に、私もイヌピーから強く背中を押される。
ヒナ達の元へ戻る前に、少しだけイヌピーとココの方を見た。鋭く睨むその目の奥に、少しだけ不安が見えたような気がした。

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あゆ - 場地さんは結局どうなるんですかね!続きが気になります!無理せず頑張ってください! (10月23日 11時) (レス) @page27 id: 664202b07f (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - こさん» 見返して見たら本当に春千代になってました・・・すみません、訂正しときます! (7月1日 12時) (レス) id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
- コメント失礼します、春千代ではなく春千夜です。訂正お願いいたします。 (7月1日 2時) (レス) @page24 id: cf0dafbedb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Wolf @ 元フェアリー | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年2月6日 18時

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