縁結びの縁切りさん【地縛少年花子くん】 (ページ32)

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その後、自分も大人の魅力溢れる美脚美女にして、と寧々がミライを追いかけて行ったり、茜がミライは時間を進めるだけだから、骨格と顔は変わらないよ、と寧々に追い打ちをかけたり、The・源輝の顔面になった源が柚木と寧々に拒否られて落ち込んだりと一悶着あった。

しかし寧々が、ミライが自分のペットに似ている、と言った事で大きく進展し、ミライを捕まえる算段が整った。

空き教室にて準備を進め、ミライが来るまで微かな物音も立てないよう注意しながら様子を伺う。暫くすると微かに何かを噛み砕くようなバリバリ、という音が聞こえてきて、隣に居る源に目配せした。

音が一番近くに来た瞬間、源が術を使った。その瞬間バチバチと音を立てる雷の檻が作られる。

パチッと音がした事でミライが罠にかかったと確信した。

「かかったわね･･･！やっと捕まえたわよ！」

私達がミライの背後に現れるとミライは振り返る。

「ハムスター脱走時の心得･･･その一、無闇矢鱈に追いかけない！その二、静かに気配を絶つ！その三、餌を撒いて食べに来たところを捕まえる！もっけちゃん達を抑えておくのは大変だったわ･･･」

「此奴ら何でこんなに飴依存性なの･･･？」

飴を取られた勿怪達はアメをよこせと怒り狂っている。正に飴依存性だ。というか完全にミライが小動物扱いされているのが少し面白いな。

「いやー、ヤシロの作戦で本当に上手くいくとはねー」

柚木が少し感心したように言った後、後ろの源を振り返った。そう、先程言ったように、将来の源は源輝が使える技･･･雷の檻を作れるようになっていたのだ。
まぁ、持続時間が激的に短く、せいぜい十秒程しか持たないのだが。

だがその問題点は茜の時間停止の力を使えば最低でも五分は持つようになっている。

茜に捕まり、状況を把握したミライは残念そうに言う

「ざぁんねん。ミライ捕まっちゃうのね」

「そうだよ。未来を司るお前ならわかるだろ？観念して大人しく･･･」

「じゃあさいごに」

言った瞬間だった。ミライが茜の手から抜け出した
マズイ、

「おねぇちゃんをかっこよくしてあげる」

ミライの手が、寧々に触れる。私は伸ばしかけた手を下ろして柚木の、寧々を呼ぶ悲痛な声に眉を顰めながら目を閉じた。

寧々が倒れる音がした。源が「変わってない･･･？」と疑念を抱く

ミライが言った

「時間が進められない･･･ななばんさま、もしかしてその子、

もう寿命が残ってないの･･･？」