縁結びの縁切りさん【地縛少年花子くん】 (ページ31)

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そうして結ばれた不穏すぎる共同戦線。

「･･･でも、どうやって捕まえたらいいのかしら･･･」

私達は現在、生徒会室にて策を考えていた。

ミライはすばしっこい上に茜の時間停止が効かない。
暫く好き放題やれば気が済んで戻ってくるかもしれないが、その間に被害は拡大する一方だろう、ということで放っておく訳にもいかない。

元に戻すことについてはカコが戻してくれるため、気にしなくてもいいらしい。

「でも放置して、万が一にもアオちゃんが被害に遭ったら･･･そう思うと僕は、正気を保っていられる自信がない･･･」

メキィ、と音がして茜の持っていた缶が粉々に割れる。詩音が軽く引いていた。この人もなかなかサイコパスな性格してるからなぁ･･･

ミライの手を切り落とすなんてことをしかねない。

『･･･ミライって枯れ専なの？』

「クソジジイが甘やかすからああなったんだ」

『お疲れ様』

老人なら甘やかしてくれるだろうって言う安直な考えか。

「･･･それは兎も角さ、なんかさっきからうるさくない？」

詩音の言う通り確かにさっきからバリバリと何かを噛み砕くような音が聞こえる。まさか、と思ったのは皆一緒のようで、一斉に飴が入っている袋を見た。

袋から小さな手が出てきて勿怪の飴を奪い取ったと同時に、その姿が現れた。

「ばーか」

「「「『･･････あぁぁぁぁぁあ！？』」」」

ミライが、いた。

ミライは机から飛び降り、捕まえようとする寧々達の手を難なく避けていく。速っ･･･
捕まえたと思ったら別の所に居るんだよなぁ･･･

跳ねて出口に向かって行くミライ。ヤバい、と思った瞬間、源がミライの髪を掴んだ。

「オレを甘く見んなよ、七不思議･･･さっきは好きにやられたが、テメェの動きは完全に見切っ、」

その瞬間、ミライが源に触れた。あーあ･･･

学園の平均年齢が上がる･･･と疲れたように呟く茜にちょっと同情した。この後源輝に凹される未来が見える。

「ん〜、あなたなんだか進めづらぁい。せっかくカッコヨクしてあげようと思ったのに、シッパイしちゃった」

ミライは言い終えると直ぐにシュピッと消えてしまう。
失敗･･･源は祓い屋の血筋だからそれ故に影響受けにくいのかな･･･青年になったとか･･･かな。

「クソッ、逃げやがったな･･･ちびっこめ！！」

･･･うわぁ･･･源輝そっくりー･･･