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「・・・・・・・・・詩音?」

「司先輩・・・"願った"って、何だよ・・・」



オレが聞くと、司先輩はにっこりと笑った。



「俺はミツバの願いを叶えてあげただけだよ?」

「だから、なんで七不思議でもない司先輩が願いを叶えられ・・・・・・」



そこまで言ってハッとした。司先輩の頬に貼ってある封の字が書かれた黒い札。
それは依代に貼っているものと同じだった。

まさか、いや、そんな訳・・・・・・



「ま、待ち、やが・・・れ・・・」



源が司先輩の肩を強く掴む。



「テメェ、何者だ・・・ミツバに・・・オレの友達に手ぇ出すんじゃねぇー・・・!!」



司先輩はへぇ、と呟くと、自分の依代で源を吹き飛ばした。
源はまた壁に頭を打ち付ける。



「俺は怪異さ。何か一つを代償に呼び出した者の願いを叶える。あまねが叶えるのは生きた此岸の者の願いごと。そして俺が叶えるのは、彼岸の者の願いごと。

彼は願って、俺は応じた。だから俺は願いを叶える。


俺のやり方でね」



司先輩はゴト、と台にラジオを置いた。
何をする気だ、と警戒する。



「さあミツバ。君の願いを叶えてあげるね!」



そして、古い電話の受話器越しに誰かを呼んだ。



「サクラ!準備できたヨー」



電話から《わかった》と女の子の声がした。
そしてラジオからノイズが零れ出す。



《・・・こんな噂を知ってますか?"昇降口の首折りさん"》



その瞬間、ミツバの身体が跳ねた。拙い、



《中等部の昇降口に出る、首の折れた幽霊のお話。彼はとても寂しがり屋の幽霊なので、あなたに話しかけてくるかもしれません。"ねえ・・・"》



《「僕のこと忘れちゃった?」》



ミツバとラジオの声が重なる。
足が竦んで、冷や汗が吹き出てくる。



《もしも彼の名前を答えられなかったなら、その時は、首を折られて彼と同じ姿にされてしまうでしょう》



ラジオのスピーカーから生徒の噂声が聞こえる。
ミツバの耳を塞がなきゃいけないと思う反面、身体が言うことを聞かない。
駄目だ、と思った瞬間、昔の女子制服を来た女子がミツバの耳を塞いだ。

姉ちゃんだ。



「姉ちゃ・・・」

「司・・・!」



姉ちゃんは鋭い目付きで司先輩を睨む。



「死者の願いなんてもう絶対に、望んだ形でなんて叶わない!なのに何でこんな事を・・・!」

「凪も来たんだ!でもダメだよ?邪魔しちゃ」



司先輩は姉ちゃんを依代で拘束し、放り投げた。

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設定タグ:地縛少年花子くん , 零番目 , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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金平糖 - とっても面白かったです!続き待ってます! (3月5日 17時) (レス) @page27 id: 39be378cc2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Wolf @ 元フェアリー | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年10月5日 1時

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