縁結びの縁切りさん【地縛少年花子くん】 (ページ11)

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幽霊が、･･･あんた達、と此方を軽く睨む。

「お、オレは･･･オレの名は源光！由緒正しき祓い屋の次男だ！」

「祓い屋･･･？」

幽霊は一瞬吃驚したような表情を見せ、直ぐに源に引いていた。

「うわ･･･アニメの見過ぎかよ･･･怖っ･･･」

「源って煽り耐性ゼロだよな･･･」

呆れがちに源を宥めていると、幽霊が此方を見て、今度こそ、本当に吃驚したような顔になった。

「･･････詩音、くん」

そしてオレの名前を呼ぶ。やっぱり、この子三葉だ。
源が、知り合いか？とオレに聞いた。

「まぁ･･･うん」

三葉とは友達だった。それなりに仲は良かったし、よく遊んではいた。まぁ、三葉二年の冬に死んじゃったんだけど。

それでも三葉は直ぐに調子を取り戻し、口を開く。

「･･･で、自称祓い屋(笑)のクソダサ交通ピアスくんが僕になんの用？」

「光だ！」

「･･･クソダサ変態交通ピアス」

「光!!!てめぇマジで消滅させんぞ！」

源がそう言った瞬間、急に目を潤せて乱暴しないで？と三葉が言った。
変わり身が早い。

だが源に其れは通用しないようで、雷霆杖を三葉に向けて軽くキレていた。
それオレも当たると怪我するからやめて欲しいんだけどな。

「名前は？」

「･････････ミツバ」

「年は」

「･･･」

「学年」

「･･･」

「未練は」

いつまで経っても答える気のない三葉に、源は再度雷霆杖を向けた。

「あーっ！やめて！写真！写真ですううう!!」

「写真？」

「た･･･多分･･････」

三葉が少し咳き込みながら言った。

「急に未練とか言われても正直よくわかんないけど･･･死ぬ前に撮っときたかった写真があった･･･ような気がする」

「写真･･･」

「･･･ほんとに僕のやり残したこと手伝ってくれるんなら、写真部に寄贈されてる僕のカメラ、取ってきてよ」