好きです、会長。～S.Seiya～ (ページ10)

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chapter 10 ページ10

2年生の授業は私達1年生の授業より1時間多いらしいから、

教室で会長を待つことにした

『自分の教室で、終わるの待っときます、っと。』

会長へメッセージを送り、

椅子の背もたれに寄りかかって、はー、とため息をつく

『夢じゃないよね、、、』

誰もいない教室で1人呟く

自分がまさか会長と2人で出かけることになるなんて

まだ会長に会ってもないのに心臓がうるさい

『でも、会長は全く何の気もないんやろな、、、』

ぼそっと呟いただけだったけど、思った以上に堪えてしまった

今日の日をこんなにも楽しみにしていたのも自分だけなんだろうか

そんなことを思うとどんどん気持ちが沈んでいく

『いや、だめやこんな暗くなったら！』

自分の両頬をパン！と叩いて気持ちを切り替える

『ついでに課題終わらせよ。』

下手な事を考えないように、黙々と課題に取り組んでたら、

いつの間にか2年生も終わっていたらしい

末｢A～？｣

『ぅわっ！！びっくりした、すみません、、、』

いきなり私の前にひょこっと顔を出してきた会長

末｢ええよ～、俺も今来たとこやし。

えらい集中しとったから、声かけるか迷ったけど。笑｣

まさか会長のことを考えないように集中してましたなんて言えるわけもなく、

あはは～、と適当に笑って誤魔化す

末｢ほんなら、行こか！｣

『あ、はい！』

私達が通う学校から30分くらい歩いた所にちょうど大きなショッピングモールがあるため、そこで買い物する事にした

末｢今日いつもと髪型ちゃうな。｣

ショッピングモールまでの道の途中、会長がいきなりそんな事を言った

『あ～、今日休みの日ですし？JKっぽくしてみようかな？って思って！』

いつもは雑にポニーテールにしてる髪を、

今日は下ろしてサイドを編み込みにするという高度な技を頑張ってやってみたけど、

まさか話題に出されるとは思ってなかった

末｢なんやねん、それ。笑

まあ、でもそんな髪型もいつもと違ってええな。｣

『え、ほんとですか？』

末｢おん、なんかおしとやかな女の子って感じやで。｣

『いつもおしとやかやないですか私。』

末｢どの口が言うとんねん！笑｣

褒めたのが何の気も無いとわかっていても、

やっぱり褒められると嬉しいものだな、と顔が熱くなった