Lostmemory～君が俺を忘れても～ (ページ6)

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優斗｢なぁ、涼。早く目覚ましてよ。涼がいないと、皆表情が暗いんだよ。全然、楽屋にいても楽しくないんだ…。瑞稀もさ。ずっと元気無いんだよ…｣
こんな不穏な空気を浄化してくれるのはいつも涼だったから。涼がいなかったらHiHi Jetsはこんなにも続いていなかったと思う。HiHi Jetsには涼が必要なんだよ…。俺達は幾度も試練を乗り越えてきた。メンバーの脱退。蒼弥の怪我。作ちゃんとはしもっちゃんの不祥事。待ってる試練もしれっと乗り切るのが俺たちだろ？だから、今回も余裕だよな？だから、お願いだから目を覚ましてよ…。俺達にはあんなボロボロになった瑞稀を慰めてあげる術は持ってないんだよ。あんな瑞稀を助けてあげられるのは涼しかいないんだよ。そんな念を込めて涼の手を握ると微かに涼の手が動いたように思えた。
優斗｢っ！はしもっちゃん？｣
涼｢あれ…？ここ…は…？｣
ずっと重たく閉ざされていた瞼が開いて皆を魅力する茶色く透き通った瞳が俺を捉えていた。
優斗｢よかった…。もう。1週間も目覚まさないから。皆心配してたんだよ？俺、先生呼んでくるね。後、皆にも。瑞稀にも報告しなくっちゃ｣
そんな事を言いながら優斗が慌ただしく病室を出て行った。
涼｢ったく。あいつはいつも慌ただしいなぁ｣
でも、優斗の言った最後のひと言がずっと引っかかっている。
涼｢『瑞稀』って、誰？｣

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