検索窓
今日:52 hit、昨日:116 hit、合計:396,942 hit

168 ページ19

Aside





カツンと足音が響いた。


私のものでは無い。


すぐさま物陰に隠れ、辺りを警戒する。


すると階段から一人の船員が降りてきた。


こちらに気づかずに私の隣を通り抜けようとする。



その腕を掴んで拘束し、頭部を拳銃のグリップ部分で殴る。






「いっ……」


『黙れ。声を出したら殺す。動いても殺す』






膝をつかせた状態で、顔を見られないように後ろに移動し拳銃のセーフティーを外す。


カチリという音と、唾を飲む音が響いた。


私はそっと船員の耳元で問う。







『密輸している武器がある部屋はどこ?』


「っ、ここの真下だ。頼むから殺さないで…」


『そ、ありがと』






首の後ろを再び殴り、気絶させる。


そしてスコッチの携帯にワンコール。


通話が繋がると要件だけを伝えた。






『こっちに見つけた。来て』


ス「了解」





場所を伝え、通話を切りその部屋へと向かう。


扉を開ければたくさんの木箱が積まれていた。


一見普通の荷物置き場だが、火薬臭い。


木箱を壊せば銃器が覗く。





と、そこへスコッチがやってきた。






『この部屋でビンゴ』


ス「持ってきた鞄にできるだけ武器を詰めて持ち帰ろう」


『うん。スコッチは弾薬をお願い』


ス「了解」






次々と木箱を破壊していき、セーフティーがかかっているかを確認しながら鞄に詰めていく。


よくまあ日本でこれだけの武器が密輸できるものだ。


そう思いながら作業を進めていくうちに、あることに気づいた。






『ねぇスコッチ』


ス「ん?」


『……なんだかこの船、揺れてない?』






その言葉と共に、汽笛が鳴る。


出港の音だ。

169→←167



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (219 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
472人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白ウサギ(プロフ) - まなさん» ありがとうございます!励みになります。頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします (2020年12月15日 17時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - めっちゃ面白くて1話から一気読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます! (2020年12月15日 14時) (レス) id: 0c8a00fae9 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます!絶対松田さんは待ってくれると思います! (2020年10月4日 14時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - 陣平のこと大好きです!こんなに手が汚れてしまった私でも待っててくれる彼は最高です!更新頑張ってください! (2020年9月29日 0時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - ありがとうございます。更新頻度は少なくなりますが、頑張ってきいきます (2020年9月26日 1時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白ウサギ | 作成日時:2020年8月14日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。